樺太が見たい
5月
3日
そこでのお話。
僕の母は、樺太(サハリン)の生まれです。
樺太の面積は76,400km²であり、北海道の面積(77,981.87km²)に匹敵する。
当時、国境以南の南樺太には40万人の日本人が生活しており、祖父は王子製紙の工場の寮の食事を作り、祖母は豆腐屋をやっていたと聞いています。
母が12歳の時、海が真っ黒になるほどの軍艦が押し寄せ、砲撃が始まったそうです。
人々は防空壕へ避難しましたが、ロシア軍はその一つ一つの防空壕の入り口から機関銃の銃口を差し込み、多くの人がその中で倒れました。
母の防空壕は、扉が開いていたため「無人」と判断され生き延びたようです。
母の姉は、真岡郵便電信局の電話交換手。
後に「氷雪の門」という映画になった悲劇の場所です。
幸い、その日は非番だったのでしょう。今も存命です。
ロシアの侵攻後、何日の何時何分までに住居を明け渡せと命令があり、着の身着のままで、引き上げ船に乗ったのだと言います。
先日の講義後のディスカッションの中で、竹島や尖閣を指して「日本に領土問題はない」という受講生の発言を聞きました。
歴史上、日本が所有している事が明らかであり、竹島は不法に占拠されているだけ、尖閣は中国の言いがかりという「政府の見解」のような発言でした。
その方は見識も高く、しっかりとした考えをお持ちなのだと思います。
しかし、その時僕は声を荒げ、こう言いました。
「領土問題は、歴史問題ではない。それを言うならば、北海道はアイヌのものだろうし、アメリカはインディアンのものだ。それを話し合いで返還できるはずもない。
領土とは、いま誰が持っているのか、実効支配しているのかだけが問題なのだ。
歴史上どうかという問題は全く関係が無く、取られたらそれまで。
だから、明確に権利を主張し、なりふり構わず防衛する事が必要なのだ。」
日本人が近づく事の出来ない日本の領土など、有っていいはずもありません。
「日本に領土問題は無い」という発言は、自分の任期中に難問を構えたくない政治家や役人の原稿を鵜呑みにしているように感じたのです。
専門の原子力や自然エネルギー問題以外のところで、久々に熱くなってしまいました。
まだまだ未熟です。
それにしても、樺太がどのようなところなのか見に行きたい。
今年、母を連れて行ってみようと思います。
投稿日 2012-05-03 09:39
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投稿日 2012-05-03 19:19
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投稿日 2012-05-03 19:40
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投稿日 2012-05-03 19:50
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投稿日 2012-05-03 20:18
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投稿日 2012-05-03 19:33
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