当院4年間の40歳以上における
不育症と着床障害の治療成績を
ホームページにアップしました。
当院は身体的な治療と同時に、
精神的な治療も併用していますので、
40歳以上の患者さんが多く受診されています。
不育症患者さんの約6人に1人、
着床障害の患者さんの約4人に1人が、
40歳以上です。
その治療成績はホームページを
ご覧ください。
40歳以上の多くのご夫婦は
精神的にも、非常に追い詰められています。
生活のすべてが将来の赤ちゃんのために
費やされているようです。
本当にご夫婦とも、ピリピリした感じです。
そこで、
その基本的な対処法としては、
自分自身が癒される時間を
少しでも多く見つけることだと思います。
癒される時間が心身のバランスを整えてくれるからです。
「 もしかしたら、
夫婦二人だけの将来になるかもしれないけれど、
それも悪くないな。 」
と、
旦那さんの横顔を見ながら思えるようになれた
という
患者さんがいらっしゃいました。
この気持ちが、
きっと、
幸せを呼び込んできてくれるのではないでしょうか。
平成25年の1月20日に、
青クリの会を開催します。
私の講演以外に、
専門医による不育症の精神療法の講演と、
元患者さんの体験的な講演も
予定していますので、
参加をお待ちしています。
詳しくはホームページをご覧ください。
晴れた日の夜11時ごろ、
南方の夜空を見上げみてください。
オリオン星座がきれいですよ。
もやもやした不安が、
少し解けていくようです。
心が澄んでいくようです。
今ごろの月は
なんと美しいのでしょう。
宇宙から見た自分なんて、
本当に小さく、
まばたきの命でしょうね。
はかないものです。
くよくよなんか
している暇はありませんよね。
妊娠を意識すると、反射的に緊張し、
その後のことが怖くなる。
不安で、不安で、たまらない。
こんな心理になっていませんか。
何回も裏切られ、
どうしても前向きになれないあなた。
旦那さんにしか頼れないなら、
私にメールしてみてください。
自分の不安をメールすることで、
少しは前向きになれますよ。
不安、緊張、恐怖心が、
着床障害、不育症を引き起こしているかもしれませんから。
奥さんがぎっくり腰で大変です。
掃除、洗濯、そして、そして、
三度の食事の買い出しと簡単料理、その後片づけ。
へとへとです。
本当に家事は大変ですね。
息のつく暇もありません。
できるだけ、温かい食べ物をと、
作り置きしてたゆで卵をレンジで温めたら、
大爆発。
奥さんからは馬鹿にされ、
料理のむずかしさを痛感しました。
でも、
これって常識ですかね。
旦那さんは絶対知らないと思いますが。
「私は不育症ですか?着床障害ですか?」
あるいは、
「化学流産は、流産ではないのですか?」
という、ご質問を最近、よく受けています。
なぜ、わかりにくいのか。
それは、「化学流産」の医学的な解釈にあります。
「化学流産」は、
化学的流産、化学妊娠、または、生化学妊娠とも呼ばれています。
最近の国際学会では、biochemical pregnancy と言われています。
化学流産の医学的な定義としては、
妊娠反応がでても、経膣的超音波検査で胎嚢が見える以前に、
つまり、妊娠4週時点で、
その妊娠が自然に流れた状態のことを言います。
ただ、現実的には、
市販の妊娠検査薬で陽性がでても、
超音波検査を受ける以前に、
その妊娠が自然に流れた(流産した)場合、
化学流産だったのか、
流産だったのかはわかりません。
2回以上連続して流産した状態は、
不育症と定義されていますが、
この場合の流産とは、
胎嚢が見えてからの流産とされています。
その理由として、
化学流産は本当に妊娠していたのか
確実ではないということと、
化学流産の原因として
卵の質(主に染色体異常)の割合が
多いからだと思われます。
ですから、
不育症かどうかの診断上、
化学流産は流産の回数にはカウントしない、
あるいは、流産ではないと、
説明されることがあるのです。
一方、
着床障害の定義は、
まだはっきりしていませんが、
合計3~5回以上の体外受精・胚移植の治療が、
妊娠反応陰性、あるいは化学流産に終わった状態
と、考えられています。
ですから、ややこしいことですが、
合計3~5回以上の体外受精・胚移植の治療結果が、
妊娠反応陰性、あるいは化学流産に終わっていれば、
着床障害ですが、
胎嚢が見えてからの流産も、
2回以上連続して経験していれば、
不育症でもあるのです。
本質的には、
着床障害と不育症の原因論から考えて、
その時期による原因の割合と原因の種類の違いはありますが、
子宮内膜組織へ卵(胚)が入り込んだ時点から、
どの時期に発育が止まってしまったかということで、
着床障害も不育症も、
広い意味で
流産と考えられる
と、私は思います。
雨の日の休日、
自宅にとじこもり、
どんよりとした雨空を眺めています。
ふっと、
学生時代の自分を思いだしました。
あの頃、
雨の日の休日は、
いつも時間をもてあまし、
人恋しくて、
ただ、ただ、ぼ~としていたものです。
あの頃の自分の思い出が、
今の自分に
何かを語りかけ、
元気を与えてくれているようです。
10月、朝夕ひんやり、過ごしやすくなりました。
遅い夕食、ちょっと落ち着いた頃、
疲れていて、
眠いですが、
がんばって、ときどき、
夜の散歩に出かけています。
10月のお月様は、本当に澄んでいて、
きれいです。
風がちょっと冷たく、心地いい。
家の周りのほんの20~30分の散歩です。
強い紫外線もなく、
街路灯と車のヘッドライトの明かりの中、
静かです。
気分がいいです。
心と体に栄養補給している感じです。
ご夫婦で挑戦してみませんか?
ある法曹界の方からお聞きしたお話です。
裁判は法に基づいて、判決が下されます。
しかし、
むかしは、
たとえば、江戸時代では、
大岡裁きのように、
「情理」 をもって、
判決が下されたようです。
「情理」 とは、
人情・事情も加味した道理(法) のことだそうです。
「情理」 とは、
人間味があって
特に、むかしの日本人には支持されたようです。
医学界にも、
「情理」と類似した定義が、近年、注目され、
支持されてきています。
「根拠(エビデンス)に基づく医療」
という概念です。
1991年、カナダのマックマスター大学の
ガヤット教授(一般内科医)により、
提唱されました。
「根拠(エビデンス)に基づく医療」 とは、
現時点で最も信頼できる
医療情報(根拠=エビデンス)を踏まえて、
個々の患者さんにとって最善の治療を行う、
という考えです。
よく誤解されていますが、
根拠(エビデンス)を実践することではありません。
治療ガイドラインに基づく医療をすることでもありません。
もちろん、根拠(エビデンス)は根本的に重要ですが、
「根拠(エビデンス)に基づく医療」 を実践するためには、
(1) 根拠(エビデンス)
(2) 患者さんの臨床症状
(3) 患者さんの価値感
(4) 医療者の臨床経験
の4つが考慮されるべきとされています。
(Haynes RB, BMJ 2002; 324: 1350)
根拠(エビデンス)が医療界の法と考えると、
法だけを適用するのではなく、
事情(臨床症状)と、
人情(価値感)を加味した
「情理」 という概念は、
「根拠(エビデンス)に基づく医療」
という概念と、
よく似ていますよね。
またまた、失敗してしまいました。
自己嫌悪に陥っています。
そのときの状況を説明しますと、
その日は、予約外の患者さんが多くて、
私のテンションが、いつもより、高い状態でした。
頭は、いつもより、さえていました。
ある再診の患者さんを診察室にお呼びし、
最近の体調と行動の変化をお聞きしていたとき、
不覚にも、
十分な 傾聴 もなく、
医学的な自分の意見を言ってしまったのです。
その内容は、
ご本人の行動を支持するものではなく、
修正するような内容であったのです。
ご本人が一生懸命のなかで、
考えて、考えて、行動した事に対して、
頭ごなしに、
意見を言ってしまったのです。
さぞや腹立たしかったことと思います。
私を見損なったことと思います。
本当に申し訳ありませんでした。
私は、人間的に、まだまだ未熟者です。
二人目(続発性)不育症の患者さんから
お聞きしたお話です。
初めての妊娠で、元気な子を授かり、
幸せな日々を送られていたそうです。
その子が言葉を話せるようになった頃、
そろそろ弟か妹をと思ったそうです。
しかし、その後、
2回目の妊娠は流産され、
3回目、4回目も連続して流産されたそうです。
どうなってしまったのか、
何がいけないのか、
悲しくて、
情けなくて、
自分を責めて続けていたそうです。
そんなとき、
お子さんが、
「 お空のお星さまになっているのなら、
そのうち重くなって、
おなかに帰ってきてくれるよ 」。
と、つぶやいたそうです。
純粋な
心の中から湧き出た言葉には、
ものすごい力がありますね。
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