草臥れて 倒れ込んだ道には まだタンポポは黄色く 僕の中にある若さを伸ばし あの空へ 飛ぼうと思うくらいに 喜ばしい錯覚が靡く どこへ行ったの 無限に広がるらしさの世界 どこへ行ったの あの日に見ていた夕焼け小焼け どこへ行ったの もㅤない不安のない僕 草臥れて 倒れ込んだ道には まだタンポポは黄色く 帰りたいのか 帰りたくないのか 飛んでいたあの日に
おかげさまで『詩は元気です』のブログを始めて、2年10ヶ月になりました。 アクセス数が40万。詩が拝読されていると思うとたいへん嬉しいです。 これからもみなさまが、少しでも詩を拝読されて元気になりますよう 精進して詩を書いていこうと思います。 何卒、今後とも『詩は元気です!』をよろしくお願いいたします!
五分を知らない 歯も磨かず、風呂にも入らず 床が誘っていた ここで横になりなさい、と 倒れ込めば手のひらが 床を握っていた ちょっとくらいいいか、と 瞼は落ちたがっている ほらっ、寝入った…… ……おっと、寝てしまったようだ 五時間ほど経っただろうか 時計を見ると五分しか経っていない いや、もしかすると 二十四時間五分も経っているのかも とても深く質の良い時間を感じたような…… 起き上がり階段を降りる やはり身体は重たい そしてデバイスのホームボタンを押し 指紋認証で画面を表示 五分が経っていただけだったのだ 今日という日を見た ああ、この五分の話はすべて夢だ 寝ているのか、生きているのかも 怪しくなっている 床に身体が半分埋まっているんだ きっと
暗い朝、雨の雫 カーテンを寄せた指に ガラスの冷たさが 僕の心地を透明にする 秒針を遊ばせた時間の雫たち 曇り空と僕を繋いでいる 濡れているのに濡れていない 濡れていないのに濡れている 僕に僕が守られている音
焦っている 慌てて急ぎ失敗して さも、そうなりたいように 失敗したくない だけど失敗したい気持ちは 幼い時から 僕のこの失敗したい症候群 最初から最低のところで安心する この性分では生き辛いが 付き合うしかないのだ
なのにㅤに吹かれ去ってゆく街の かわいい我が子を想えば 揺れている草がさよならして そしてㅤに鳴る汽笛の響きを聞け 何を悲しむことがあろう 故郷は遠ざかるほどに近づいて きらきらㅤちよちよㅤ子の姿 しゅっぽㅤしゅっぽㅤ己の姿 するとㅤに包まれ握った塩むすびの しなやかな妻の指にふれ 涙の沁みたしょっぱさは泣けて ならばㅤに抗う黒煙吐く激しさの 意気込みを青空に流せば 心に溶け込んでくる空を見て りんりんㅤぎゅぎゅㅤ妻の姿 しゅっぽㅤしゅっぽㅤ己の姿 しゅっぽㅤしゅっぽㅤしゅっぽっぽ しゅっぽㅤしゅっぽㅤしゅっぽっぽ
はい、では五時間目 音楽の授業は皆さんが 眠らないようにロックの勉強です まず、制服をロックな感じに はいはい、シャツは出して 髪はツンツン立て 腕を突きあげ はいはい、ここは教室ですから 指は立てないように では、今日は特別な先生がっ 僕の好きな先生の カモン、忌野清志郎っ!