D51(デゴイチ)
6月
10日
かわいい我が子を想えば
揺れている草がさよならして
そしてㅤに鳴る汽笛の響きを聞け
何を悲しむことがあろう
故郷は遠ざかるほどに近づいて
きらきらㅤちよちよㅤ子の姿
しゅっぽㅤしゅっぽㅤ己の姿
するとㅤに包まれ握った塩むすびの
しなやかな妻の指にふれ
涙の沁みたしょっぱさは泣けて
ならばㅤに抗う黒煙吐く激しさの
意気込みを青空に流せば
心に溶け込んでくる空を見て
りんりんㅤぎゅぎゅㅤ妻の姿
しゅっぽㅤしゅっぽㅤ己の姿
しゅっぽㅤしゅっぽㅤしゅっぽっぽ
しゅっぽㅤしゅっぽㅤしゅっぽっぽ