トランプ政権と米国経済の見通し
5月
23日
シアトル商工会(春秋会)の経済セミナー「トランプ政権を踏まえた米国経済の見通し」が地元ベルビューのヒルトンホテルを会場に開かれていると聞いて行ってきました。
講師はニューヨークを拠点に活躍されている銀行マンの方です。
30ページほどの資料に50以上に及ぶ経済指標のグラフが用意されていてとても内容のある1時間でした。
経済にはど素人の私にも、お金の回り具合をわかりやすく説明いただきました。
最も私が注目したのは、好景気の米国でありながら財政拡大をしようとしている異例の措置を示したグラフ。
景気の浮き沈みが失業率に現れていると考えると、その失業率に合わせた財政支出をこれまでしてきたのです。
仕事がないのだから公共事業を増やして雇用口を作ってあげましょう、と言う政府の政策はどの国も採用していることでしょう。
現在の米国が史上最低レベルの低失業率を達成しながらなおも財政を拡大し続けていくのだそうです。
これは過去50年間になかったことです。
いったいこれが何を意味し、何をもたらすのか?
トランプ政権のこのような法外な政策が米国経済をいよいよ成長へと牽引して行くのかと期待するところはあります。
会場の質問時でも紹介したことですが、家の近くのタコベルと洗車場が時給15ドルで求人広告を出しているのです。
最低賃金が10ドルほどのこの時勢にかなり強気の賃金ではないですか。
アベノミクスでは大企業が潤ったとしても内部保留に走り、賃金上昇にまでなかなか結びつかないでいるのが実情。
米国では景気の過熱に伴い底辺が底上げされているなら、誰もが納得しやすいでしょう