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市井のヒーローたち

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市井のヒーローたち 市井のヒーローたち 市井のヒーローたち


普通の米国人はとても親切だ。
特に困った人を見ると手助けをしなくてはならないと本能が働くらしい。

大きなトラブルに本日は巻き込まれるところであったが
数組の見知らぬ人たちの連携プレーで事なきを得た。

荷物をトランクに乗せ、思いっきり上に伸ばした手でドアを降り下ろした。

はずだった.......

ドライブを始めてもピンピンと警告音がなっている。
これはシートベルトをしないゆえだろうとたかをくくっていた。

私は通常もちろんシートベルトは締める。
この時は数十メートル走ってから装着するつもりでいた。

3車線道路を右折してその直後50メートルばかり走ってからUターンした。
その右折する際、接近してくる車がクラクションを鳴らして来る。

おーい、十分に距離があるじゃないか、
何もそんなことで怒らなくても( ̄▽ ̄)

そんなふうに思いながら運転を続けた。

反対車線に入っても何やら行き交う車がクラクションを鳴らしている。

さらに私の目の前を走っていた車が私の進行を妨げるように2車線を塞ぐ形で停止した。

おーいいったい何やってるんだい⁉️
私が何をしたって言うんだよ?


クラクションを軽く鳴らしながらそれを追い越そうとしたときだった。
運転席から出てきた男性が私の元いた方向を指差しながらやら話しかけてくる。

それで私は全てを知った。

閉めたつもりのドアは再度空いてしまい、
急発進して右折した衝撃がトランクの荷物のすべてを路上に放り出してしまったのだった。

あの車のクラクションはそれを私に知らせようとする合図だったのだ。

再び私はUターンしてその右折現場に向かった。

すると通りがかりの3人が私のスーツケース2つを路上から拾い上げて待っていてくれた。

その3人に近づ行く際、他の通行人が
「一生懸命あなたに知らせようと叫んだんだよ。なのにどんどん去っていってしまうんだから」と告げた。

もしその荷物を失っていたら
その後のカリフォニアでの一切の仕事をキャンセルしなくてはならなかった。

時間的にも経済的にもその損失は計り知れないものになる。

その場に居合わせた多くの人々が最大限の努力を払って
私を苦境から救出してくれた。

ありがたかった。

皆さんありがとう。

あのタイミングでそのような人々を備えていて下さった主よ、
感謝します‼️








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