減反の農業政策に批判が出ていますね。
米の生産を行政が制限することにより、自由市場の需給調整が妨げられた。本来は需要が下がれば価格が下がり、生産が減るという市場原理が働くはずなのに、減反政策により政府が強制的に生産量を減らしたため、価格が人為的に維持され、非効率な構造が残った。
農業の競争力低下と技術革新の阻害
減反政策によって米の増産意欲がそがれたことで、農業の近代化・効率化・技術革新が進まなかった。
「作っても売れない」「増産しても罰せられる」環境では、若手の担い手も育ちにくく、結果として農業全体の競争力が下がった。
土地利用の非効率化と耕作放棄地の増加
米を作れない代わりに飼料用作物などを作る奨励策もあったが、経済性の低い作物への転換や土地の遊休化が進んだ。
結果として、農地の非効率な利用や荒廃が生じた。
食料安全保障の観点からの矛盾
米の自給率が高いにもかかわらず、それを抑制して他の食料を輸入に依存する構造は、食料安全保障の観点から不自然。
一部では「主食を減らしてまで外国産に頼るのはおかしい」という批判も。
消費者利益の軽視
減反によって米価が高止まりし、消費者が不当に高い価格で米を買わされてきたという意見もある。