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投稿日 2019-01-27 15:25
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
希望が丸く抜け落ちあてなき今宵に流されてゆく日出ずる国の明日を夜に消される三日月がぽかりと待つテレビでは国旗を掲げてスポーツ選手が希望を赤く染め騒ぎ始める血を感じ頓挫した作業に日を昇らせ始める...
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投稿日 2019-01-27 12:49
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
もうすでに空き部屋となった親父の仕事部屋に入るなんだか懐かしい匂いがする手ぬぐいを頭に巻き中指にはパチンコ玉のようなペンダコ窓の断面図は機密な迷路煙草とインスタントコーヒーショートスリーパーだった親父は朝五時から夜の九時まで図面を睨む五十五年間ずっと線を引き続けその長さは天国まで届くほどだろう親父は戦時中にひとり疎開先へ行き食べ盛りは芋しか口にできず小柄な身体で喧嘩ばかりの日々だったらしい強くなければ生きられないそんな時代を送った親父が怒ると子どもだった私は怖くて仕方なかった遊んで欲しいとは一度も言えなかったそして私は十八歳で家を出たそれから十年が経ち実家へ帰ると公園で孫と遊ぶ親父の姿があった...
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投稿日 2019-01-25 10:08
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
車窓から風はちっとも見えません僕が揺れているだけですいつもの景色をいつもと違ってしっかり感じていたいのです鬼ごっこで逃げ切り今はほっとしているところです揺れる時間は僕を帰してただいま僕...
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投稿日 2019-01-24 14:14
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
庭を掘っていたらタイムカプセルが出てきたぼくは大きくなったらしをかいて生きていきたい何を考えているのか現実を見なさいと言われても詩を書き続けるタフさは掘り当てた私のゴールドラッシュ(突進)人生で曲げれないモノをひとつ手にして言葉を掘りまくるのさ...
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投稿日 2019-01-22 10:25
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
新宿駅のホームで電車を待っている周りを見渡しても顔がわからないくらい遠くにひとが数名いるだけあのストレスがぶつかるひとの群れはどこへ行ったんだこの閑散とした音のない世界に口を開け廃れてしまった日本を懐かしい気持ちで受け入れようとしている一向に電車は来ないしかもどこへ行こうとしているのかも自分が分かっ...
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投稿日 2019-01-21 14:55
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
彼女は玉の輿よねひとは比べるの好きだよね経済力がないならないなりに楽しめばいいそんなに生きていくことは甘くないというひとがいるけれどほら古今亭志ん生が言っていた貧乏はするもんじゃなく味わうもんだそれなあ〜...
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投稿日 2019-01-20 11:53
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
さしのべた長い朝日に 窓を開けると 冷たい空気が心地よい こんな一月の空に僕の身体は のぼって行くように軽くなって 猫もひょいとベランダの手すりに そしてカシャとハイポーズ 青い空の開放感 温かな朝日のハグを感じながら 詩なんて書いている ああ俺は今朝も幸せ野郎だ
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投稿日 2019-01-19 21:08
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
詩作品の推敲にて、言葉の使い方を修正する作業がなかなか難しい。何が難しいか、というとまず一字一字と文字をきちんと見ること。これがなかなか普段はしないことで、文字を読むのにだいたいのイメージで流し見をしているからだ。一文で助詞がダブり異なる主語が複数あったり、「てにをは」がおかしくなっていないか、「の...
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投稿日 2019-01-17 21:47
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
お月さんそんなにでかい顔して ほっぺが紅くて一杯やっているのかいじゃあ俺も今宵は付き合うよどうだい最近はお月さんえっ地球の色が気になるって昔はきれいな色だったってなんだか酔いのさめる話だね……おーいお月さんもうそんな高いところで小さくなって寝ているんかい
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投稿日 2019-01-17 10:58
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
大先輩でたいへんお世話になっている木村さんの詩が海外のチャリティーコンサートで朗読されることになりました。ずっと震災の詩を書き続け被災後の現地を案内されるボランティアなどされメッセージを送り続けている素晴らしいかたです。英語で拝読されるようですが、とても楽しみだな。...