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投稿日 2020-06-01 10:24
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
タバコをやめ 爪を齧るようになり 指をしゃぶるようになり なんだかイライラして うぎゃーうぎゃーと 泣き始めました そしてサチコは私を抱き抱え 歌うのでした 折れたタバコの吸殻で 男の嘘がわかるのよ と...
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投稿日 2020-05-25 10:36
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
て君 は 距離感近い説明する に君 は 差し響かせ説明する を君 は 決めつけて説明する は君 は つまらなく説明する...
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投稿日 2020-05-25 09:23
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ずいぶんと 俺は俺を忘れていたよ 昨日の雨 いつもの轍に溜まる水となり そこから青空を見つめ 風に気分よく揺れながら あーだのこーだの考え ゆるゆるに透過する 清々しい俺を感じては 濁りのない幸せとかいって 笑っている素っ頓狂 ああ好きだな 世間とは遠いところで この嵌って守られ 俺がどんな人間だと...
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投稿日 2020-05-16 06:33
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
たびたびたびだつ たびなれたたびびとは たびかさなるたびをするたびに たびせんだけがたびたった びたいっせんもないたびびとが たびのそらをみるたびは たびにたびするたびびとのたび たびびとはこれをたびたび たびしいという...
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投稿日 2020-05-10 23:54
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
「心のどこかで自分の詩に満足しているという不自由」 これに気がつくのに四十年かかってしまった。 ああ、やはり先人たちから学ぶことは大きい。 ここから。...
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投稿日 2020-05-10 23:03
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
初めて書いた詩を覚えている 内容は忘れているけれど ボクはその時に 言葉の連なる絵をきれいだと思った 頭の上を余白の雲にして 落ちてくる言葉は センチメンタルな雨ふり 愉快な雨ふり 句読点を使わないことに ちょぴり不安になった気持ちと 自由になれた不思議があった ボクの思いをふらすと この空は鏡より...
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投稿日 2020-04-27 10:42
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
窓辺 雲の隙間から日が届き タブレットの画面が暗くなり 私たちを見てください 青々した葉が輝き出して 揺れるほどの風に乗り いっしょに踊りませんか の囁きに軽くステップを踏み 手のひらをさし出して 閉ざされた場所から 聴こうとする音楽が流れ始め...
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投稿日 2020-04-27 09:41
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
アーティストたちが 俺たちは音楽を愛している 私たちは絵を愛している なんだかクサイこと言って なんて思っていたけれども ちょっと待てよ 自分を支えてくれた詩に 感謝をしたことのない気付きに 欠けていた心根を知る あたりまえの日常にある詩に これからは有りがきを思い綴ろう...
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投稿日 2020-04-12 23:50
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
オートメーションの波にのり 俺は組み立てられ丸い足の男になった メタリックの黒いカッコいいボディ 生まれた時はすでに成人として扱われ すぐ出荷され店頭に並んだ 俺をゲットしたのは大学生 痩せた身体だが力強くペダルを踏み 風を切り爽快に走らせる サドルの下に押し込んだ布を取り出し 「お前、イケてるチャ...
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投稿日 2020-03-25 09:59
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕は嘘でした その嘘が僕でした 嘘を許さないと 辛くて生きていくなんて 僕にとっては無理です 知らないんです 愛したりとか愛されたりとか 理想を描いてその中で 嘘の僕を演じているのです 理解して もらえないかもしれないけど 僕はそんな人間なのです 演技での生活には 攻撃や自虐してしまう気持ちを 遠ざ...