はなうめでは石川県と共に、県内のがんサロンで活動するピアサポーターさんの養成とフォローアップを行っています。
ピアサポーターとは同じような経験をしている人に経験を語ることと、聴くことでサポートするボランティアのことです。
現在なかなか病院のがんサロンを開催することが難しい状況ですので、
新たにピアサポーターさんを養成する基礎講座はお休みしているのですが、
「自分の経験を誰かの力に」というピアサポーターさん達への年2回のフォローアップ研修会はこれまで通り行っています。
今回は厚生労働省委託事業がん相談に携わる者に対する研修事業でピアサポートの普及・強化を目指した育成プログラムの開発のリーダーでもある国立がん研究センター先端医療開発センター精神腫瘍学開発分野の小川朝生先生に、あらためてピアサポートについての講義をしていただきました。
ピアサポーターはがんという体験の専門家であり、それを語ることで今渦中にある人の意欲を支えること。
また、一生懸命お話を聴くあまり、自分自身が燃え尽きてしまわないように、自分と相手の境界線を意識する「バウンダリー」という考えも教えていただきました。
zoomを使ったオンラインで開催したので、お隣さんとちょっとひそひそ話もできないので、3~4人のグループに分かれてお話を聴く前には近況報告を。
お話しの後には講義内容の感想やもうちょっと聴きたいところを話し合っていただきました。
その様子があまりにもスムーズで、講師の小川先生が「研修参加者がこんなにスムーズにzoomを操作できるのは珍しい」とびっくりされていました。
各地でこういったボランティアさん向けの研修会や、患者さんやご家族対象のオンラインサロンを開催しようとするときに、zoomの操作やネット環境がハードルとなってなかなか難しいそうです。
どうやら、石川県はzoomづかいが得意らしいので、何かの参考になればと思い、振り返ってみます。
[zoomの導入を振り返ってみる]
・ピアサポーターの養成基礎講座でコミュニケーションの部分を担当してくださっている講師から、このような状況になる2~3年前から、がん患者さんのサポートにzoomを活用できるのでは?と提案してくださっていてzoomのことは知っていた。
・2020年2月末にすぐにこの講師の先生にzoomの導入について相談。
・関係者(スタッフ、ボランティア、プログラムの講師陣)からオンラインを楽しむことを目標にした。
・2020年3月青年部の若い利用者さんと非公式にzoomを体験
・2020年3月はなうめの利用者さんで希望者を募り、zoom体験会を開催
・高齢者には難しいという考えを捨てる
・年齢に関係なく「この際やってみよう」という気持ちを応援という姿勢
・年齢に関係なく「オンラインは苦手」という気持ちを尊重という姿勢
・2020年6月ピアサポーターのフォローアップ研修会で「がんサロンのためのオンラインコミュニケーション」を開催
※この時、ブレイクアウトルームやチャットへの書き込みも練習
※以降オンラインで開催(今回で4回目)
・利用者・ピアサポーターともに希望があれば個別に接続練習などに対応
キーは「やる方がオンラインを楽しむ」ということ。
オンラインがすべてではないこととは別のお話し
「この際やってみようかな?」という気持ちも行動も応援すること。
ちゃんと事前練習や個別練習にも対応するのが大事かと
「苦手」という気持ちも尊重すること。
若い方でも苦手な方は苦手だし、やりたくない方もいらっしゃるということ
一方、今日はがんサロンやピアサポートの良さをもっと医療関係者に知ってほしい!という、ピアサポーターさんたちがずっとおっしゃっている課題も改めて共有しました。
今はまだ病院でのがんサロンの再開は厳しい状況ではありますが、その時が来たらがんサロンを良い場にできるよう、これからもフォローアップをつづけていきたいと思います。
- ブログルメンバーの方は下記のページからログインをお願いいたします。
ログイン
- まだブログルのメンバーでない方は下記のページから登録をお願いいたします。
新規ユーザー登録へ