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偽善

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偽善
今年の漢字が「偽」になった昨今、もう一つの「偽」について語りたい。

バイオ燃料=エコと言う考え方だ。
植物が取り込んだ二酸化炭素を燃料にして排出するのだから差し引き排出量ZERO(カーボンフリー)というのはかなり詭弁ではないだろうか?


そもそも、植物を燃料にすることがカーボンフリーならば、「北海道でも屋久島でも、今すぐ森林を伐採してマキを燃料にするべきだ。」
いや、そんなことは思っていないが、こう表現すれば現状が把握できる。
実際に途上国では、儲からない森林を伐採しバイオ燃料の原料となる穀物を栽培しているからだ。
ここで、大量の二酸化炭素(CO2)を吸収する森林が失われる。
農業にはトラクターが使われ、生産プラント建設時、プラント稼動時にも大量の化石燃料が使われる。
生成されたバイオ燃料は、フランスから日本にタンカーで運んでくる。
これが、3%混ざっているものが、国内で販売されているバイオガソリンだ。
現在は生産コストが高く、その差額分を税金で負担(バイオ燃料を買わない人が負担)している。
また、穀物から生成されたバイオ燃料は一般の燃料に比べて2倍の亜酸化窒素(N2O)を排出する。
これは、N2Oの排出量によっては、地球温暖化を促進する効果を持つ可能性を示す。
なにせ、N2OはCO2の310倍の温室効果を持つのだから。
つまり、地球温暖化対策にとっては、全く効果なしと言い切れるものなのだ。
そんなことは、作っている方も確実に理解している。
この茶番は、米国の中東政策上の問題と補助金ビジネスに群がる民間がやっているものだ。

バイオ燃料の方向としては、廃木材・農業廃棄物・廃食用油に限定して運用するようにシフトさせるべきだと考える。
正しい知識がない限り、個人レベルでのCO2削減がどれほど難しいかを示す一例である。
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