トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ、三菱自動車の4社が電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHV)の充電スタンドの普及を共同で進めることが先月末に決まった。経済産業省が普及の後押しとして、2012年度の補正予算で1005億円の補助金を計上したことに応え、自動車業界を挙げてインフラ整備の拡充に乗り出すためだ。ただ、肝心のEV、PHVの販売の盛り上がりは今ひとつ。燃料電池車を次世代の“本命”とみるトヨタとホンダは、EV普及について懐疑的な見方を崩しておらず、ホンダにいたっては日本では一般販売すら始めていない。両社とも経産省の要望で重い腰をようやく上げた格好で、普及に意欲を見せる日産、三菱自と温度差があるのが実情だ。 というニュースがある。 経産省は電気自動車(EV)の普及をしたいようだが、トヨタとホンダは燃料電池車(水素を反応させ発電させ)を本命と考えているという事なのだ。 これには恐らくからくりがある。 前回レポートした通り、EVは単純明快な未来である。 充電施設が普及していなければ不安という声もあるが、テスラ モデルSのように航続距離が500kmもあれば、まず心配には及ばないだろう。 http://jp.bloguru.com/furyou/180472/2013-07-28 ではなぜ、燃料電池なのか? 1台の自動車には、3万点の部品が組み込まれる。 ガソリンエンジン車には、エンジン本体だけでなく、燃料系、吸気系、排気系、冷却系、変速機など、様々な系統が小さな部品によって組み立てられているのだ。 しかし、EVでは上記系統の全ては、モーターとバッテリーに置き換える事ができる。 単純で明解。 これ以上のシステムは存在し得ない。 しかし、下請け業者が連なる自動車業界としては、そういうわけにはいかない。 そこで、システムを少しでも複雑にしようと、燃料電池を利用する考えが生まれてくる。 燃料電池車は、EVに水素燃料系、反応系(燃料電池本体)、排水系などを付加したシステムとなるからだ。 また、これは石油会社中心のエネルギー供給側にとってもおいしい話だ。 EVは家庭で充電できてしまうが、燃料電池であれば既存のガソリンスタンドを水素ステーションに置き換える事ができる。 天然ガスが日本近海にあるのなら、燃料電池の基礎技術の研究は大いに結構! ただし、シンプルに勝る工業製品は無い。 テスラに乗れば、現在はEVが最優秀だと納得できるだろう。 日本はEVに舵を切らねば、海外がもっと優秀なEVを仕掛けてくる。 それとも、EVでの敗北を既に認めたのか? 先に述べたように、燃料電池車の技術は、EVの上に成り立つ。 EVで勝たねば燃料電池車の勝利は無いと、僕は考えるのだが。
投稿日 2013-08-30 07:36
ワオ!と言っているユーザー