この表を読む事ができるだろうか? まずはP3。 7月、関西電力のピーク時供給力と実績最大電力(需要)が見て取れる。 それと気温の関係。 実績最大電力と気温はH22とH24で比較できる。 基本的に気温が上昇すれば需要は増えるが、日曜日は需要が少ないので、乖離する部分もある。 さて、まずはH22年の需要とH24の需要を比較してみよう。 7月27日を除いて、今年の需要はかなり少ない事が見て取れる。 これは節電効果という見かたが大半だが、僕は製造業の海外移転や自家発電の影響が大きいと推測している。 さて、本題の今年の需要と供給能力なのだが、供給力が需要を大きく上回っている。 大飯原発再稼働は必要なかったのか?と言えば、必要なかったともいえる。 そこで、P4を見てみよう。 電力供給の内訳だ。 このグラフの上の方に、他社融通電力が530kwh~700kwhと記載されている。 これは、関西電力以外の電力会社から、不足分を融通してもらっている分だ。 この数値は、大飯原発の237kwhと比較しても、かなり大きい。 さすがにこれが無いと電力は不足していた。 結局、大飯原発は動かさなくて良かったとも言えるし、念のため動かして良かったとも言える。 例えば、断固再稼働反対と政治が判断した場合、他社融通網の確約を取る必要があるし、関西電力独自全てまかなうべきと判断したならば、再稼働する原発を増やさなくてはいけない。 さらに、問題は原発だけに限らない。 温暖化ガス排出、電気料金、供給力の安全マージンの考え方・・・etc.考慮すべきことは多い。 ではどう判断すべきか? これは実は宗教に近い問題なのだ。 原子力がいやなのか? CO2を削減するのか? 火力で乗り切るのか? ダム建設を進めるのか? 太陽光を利用するのか? 今回のようなデータや経済的な算出値、世論動向など、様々なデータを見て、最後に判断するのは宗教に近いリーダーの信念だ。 しかし、基本となるデータがずれていた場合、リーダーの正義がブレる。 何が正しいかわからなくなる。 もし、自分が判断する立場だったらどうする? 例え、どれほどの信念を持って判断しても、どんなに正しいと思う事をやっても、数多くの人が大声で罵声を浴びせてくるだろう。 エネルギー戦略会議で開示される内容を、みんなにも見てもらいたい。 http://www.city.osaka.lg.jp/kankyo/page/0000159434.html#17 そして、このパラドックスを解いてもらいたい。