「パクリ上等」の政治学 ― ドイツに学ぶ現実主義
10月
10日
ドイツで「AfD(ドイツのための選択肢)」という右派政党が勢いづいたときの話だ。
既存の与党は焦った。だが、取った戦略が実に潔い。「敵の看板メニューを丸ごと自分の店で出す」――つまり、AfDの政策を大胆に“パクった”のだ。結果、風向きは変わった。
これを「居酒屋戦略」と呼びたい。
相手の人気料理が評判なら、メニューにそっと加えてみる。味付けを少し変えて、「うちの秘伝です」と出す。客が喜べば、それでいい。政治もまた、究極的には“顧客満足業”である。
さて、日本の永田町を見渡せば――
国民民主が「減税」で人気を集め、参政党が「日本人ファースト」で共感を広げている。
自民党さん、このメニュー、ちょっと味見してみませんか?
国民民主が「減税」で人気を集め、参政党が「日本人ファースト」で共感を広げている。
自民党さん、このメニュー、ちょっと味見してみませんか?
もちろん、プライドの高い老舗ほど“パクリ”を嫌う。
だが、今のまま「高級料亭の伝統味」に固執していては、若い客(=有権者)は離れていく一方だ。
ドイツの与党は、時代の舌に合わせてレシピを変えた。だから生き延びた。
だが、今のまま「高級料亭の伝統味」に固執していては、若い客(=有権者)は離れていく一方だ。
ドイツの与党は、時代の舌に合わせてレシピを変えた。だから生き延びた。
さて、日本の政権与党は――
「敵の料理を盗む勇気」より、「店をたたむ覚悟」のほうが先に来てはいないか。
「敵の料理を盗む勇気」より、「店をたたむ覚悟」のほうが先に来てはいないか。














