【読了】騙し絵の牙(塩田武士)
6月
13日
私は文章を書くことは好きだが、本はあまり読まない。
この小説は、出版社が舞台だが、会社という名の組織体の光と闇がよく描かれていて、業種は違うが共感できた。
また、この小説は、私の大好きな「大泉洋」にあて書きされている。
主人公の速水輝也の特徴は、長身、天パ、ウィットに富んだ語り口調、巧みなモノマネ等、洋ちゃんそのものだ。しかし、仕事ができて部下や作家にも慕われ、会社の上層部とも丁々発止に渡り歩く速水は、私の脳内では都合よく、かなりの「イケおじ」に変換されてしまった(笑)表紙だけでなく、章ごとに洋ちゃんの写真が出てくるが、私の中の速水は終始イケメンだった。
困ったことは、登場人物が多すぎる。一体何人出てきた?小説ってこんなもの?
印象的な言葉は、
「仕事でストレスが生まれるのは、多忙であるか否かが原因ではない。報われるか否かの問題である」
「でも所詮、人間なんか真っ白にも真っ黒にもなられへん。みんなグレーや。いい人とか、悪い人とかいうんは、とどのつまりグレーの濃淡の話や」
(KADOKAWA/2017)
https://jp.bloguru.com/sawa