高遠その3 絵島幽閉屋敷

高遠その3 絵島幽閉屋敷
高遠その3 絵島幽閉屋敷
高遠その3 絵島幽閉屋敷
高遠その3 絵島幽閉屋敷
高遠には絵島(江島)が幽閉された「囲み屋敷」がある。
再構築されたもので、当時のままではない。

以前から、この永々遠流(えいえいおんる)には関心があり、それなりに調べては
いたが、ここに来て、やはりそうかと思った。

絵島の罪状は帰城に遅参が理由だが、当日はお咎めもなく、半月以上経ってからの
審議である。

この時の死罪になったのは、絵島の義兄他。
死罪に該当するなら、当の本人であるはずが、義兄が責を負うのは異常。
ここで、調べると義兄は様々な「前科」があるのだが、絵島の権力を盾に
やりたい放題であった。絵島は養女、それも二家も経由している。

これは相応の美貌があり才女であった証左で、彼女を大奥に入れる事での
権力画策があったに違いない。

これを利したのが義兄だが、この罪はさほどではなく、彼女のバックにいる
月光院との権力闘争が主因のようだ。

この見せしめに、罪を並べ立て、義兄は打首(武士なのに切腹ではない)など、罪人
累々の処分である。

当の本人が遠島なら、八丈島あたりのはずだが、そこは大奥の重鎮、そうもいかず
高遠に遠流と思いがちだが、そこにはしたたかな公儀の計算が見て取れる。

この幽閉屋敷、高遠城から至近距離、いやでも人目にとまる。
ここに長年幽閉すれば、全国に知れ渡り、遠島では忘れ去られてしまうのが、かなり
長期間の「宣伝効果」が期待できる、つまりルール違反は、奥女中といえども例外は
無く、このような処分があるとの周知徹底となった。

迷惑なのは高遠藩で、屋敷を作り、管理の人員を用意するなど、かなりの出費を
強いられた事であろう。当時のルールで、お上からの援助は無いと思われ、藩には
迷惑千万であったと思う。

以上、ここに来て感じた事を記す・・・・・


わかお かずまさ
VegaSystems

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