「認知症=すべての終わり」と思っていた。 けれど、実際にその言葉が届いたとき、不思議と世界は終わらなかった。 朝はやってくるし、ごはんも食べる。笑ったり、ケンカしたり、散歩に出たり――そんな「普通」が、まだここにあった。 絶望もある。 でも、それだけじゃない。希望もある。 そんな両方を抱きしめながら、認知症と共に「普通の日々」を生きている。そんなふうに、これからも。