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投稿日 2019-06-04 22:18
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ああ僕、てんとう虫 でんでん虫じゃなくてごめんね えっ、謝らなくてもいいって 僕の声が聞こえるんだね でも、紫陽花の色に紛れて 僕のこと見えないでしょ えっ、めちゃ見えているって それに黒いって そうか、僕は目が悪いから じゃあ、君の顔に隠れるよ ほら、君のほくろ えっ、擽ったいって...
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投稿日 2019-06-04 11:38
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
俺の過去と未来が今の詩になって 泣くよ笑うよ踊るよ タラッタ、カツカツ、コンコンコン ここでノリにのって、ほらっ 抵抗らを弾き飛ばし 激しく言葉は白に黒で跳ねるよ踊るよ タラッタ、カツカツ、コンコンコン ああ、もっともっとだ、もっと荒々しく タラッタ、カツカツ、コンコンコン...
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投稿日 2019-06-02 14:01
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
小学五年生の時 転校先で楽しみ会があった 土曜日に突然 その日、前の学校の友だち数名と オーメンの映画を見る約束をしていたが そっちへ行くことはできなかった 数ヶ月後、街のお祭りで オーメン派の友だちとばったり アメリカドッグについたケチャップを 思っ切り顔につけられた 確かに俺は謝っていなかった ...
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投稿日 2019-05-27 10:19
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
自分の社会を雲にして ぷかぷか浮かせ 何のためが遠すぎる場所は 死に近いだろうと 誰も知らない答えを 決めつけアラームが鳴る...
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投稿日 2019-05-22 06:09
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕の自転車は27段変速 もちろん直角に昇る道路だって スイスイと上って行く 僕の自転車は27段変速 真っ逆さまに降りる道路だって スムーズと下って行く 僕の自転車は27段変速 理屈なんてどこ吹く風になって キラリンと走って行く...
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投稿日 2019-05-19 21:03
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
夜遅く上りの電車 この車両には誰もいない 僕すらいない気がして 内外を見せるガラス 重なる対面 生きてきた僕が白黒で 色を何処かに忘れてきた その顔は無愛想で コントラストさえ弱く 静かな車両には 鉄の波が聞こえるだけ 確かにあった 盛り上がりのない物語 それでも淡い青を感じては 涙を流したこともあ...
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投稿日 2019-05-18 12:09
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
高校生の時 話す言葉を失った同級生がいた 「お前の声、気持ち悪い」 と小学生の時に言われて以来ずっと 声を出さないことは 日常生活で支障が大きく かなりのストレスがあっただろう しかし、それ以上に 自分の声は醜いのだから、と 返事ひとつしない 彼は声を取り戻しただろうか……...
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投稿日 2019-05-17 07:18
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
朝に詩を書く……
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投稿日 2019-05-17 00:43
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
言葉がぷかぷかと 浮かんで来たところを 虫取り網を振り回し 飛び跳ね引っ掛かった 鈍間な言葉たちを虫かごに入れ 隣村に住んでいる詩人さんへ 今日の収穫を見せに せっせと歩いて行った 山をひとつ越えるので 足には熊のマメが出来た 熊が身体を引っ張ってくれて 楽に進むことができた 詩人さんは家の前で 大...
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投稿日 2019-05-15 07:10
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
三十年前の私が 最近、書いている詩を読んだら 何を甘っちょろいこと 言っているんだよ と、笑うだろう 三十年前の私が書いた 詩を思い出して 何を甘っちょろいこと 言っているんだよ と、笑っている 笑いの質は違うけど……...