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投稿日 2016-10-06 09:41
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ㅤㅤㅤㅤㅤ枯葉が舞い蝉が鳴くㅤㅤㅤㅤㅤ蜻蛉は眼鏡を忘れ歩行してㅤㅤㅤㅤㅤ夏の幻かㅤㅤㅤㅤㅤ秋の引っ込み思案かㅤㅤㅤㅤㅤそれとも僕にある矛盾なのか
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投稿日 2016-10-05 11:49
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
誘われガードを潜りかるい上り坂には憩いの香り疑ってみようか委ねてみようか一杯のコーヒーにお客へ預言のサービススマートフォンの音声アプリ録音のスイッチをオン預言者はスマートフォンを片手に語りだすこのカフェでは神からのお告げを反芻することができる疑いの欠片コーヒーに入れたつもりがもうすでに預言者の旋律が...
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投稿日 2016-10-04 20:02
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕をここにおいてあなたを誘うから前振りなしですが歌ってしまいますその先を進んでも閉じてしまっても一向に構いません君の自由があって僕の自由があって表現者の気質には戯けてのサービスそんな精神が必要自分をさらけだす楽観が好きなこと悲しみを悲しみで哀れを哀れだけで歌ってはいけないそこには柔らかい強さを宿して...
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投稿日 2016-10-04 16:54
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
若き日はわがままの混じった私でした束縛からの解放しか考えられず監禁された世界にはいませんでしたけどどうしても手かせ足かせが見えていましたでもㅤ今の私は自由です学校が社会が世界が不自由と思うなら私のように自由になれるのですどんな時もどんな場所でも不自由を知った者だけが自由になれる資格を得たということで...
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投稿日 2016-10-04 06:41
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
黒い香りに時間が止まる記憶を遡ることのない魔力をもつ苦味は精神の行きたい方向へ誘う赤く甘い実をいったい誰が焙煎したのだろうアラビアの医師かエチオピアの山羊飼いなのかこの偉大なる発見はどれほどの時間を止めてきたのだろう会話もいらない静かな空間にカップとソーサーがカチッっと鳴れば過去も未来も香りに消され...
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投稿日 2016-10-03 19:32
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
雨の中熱のある我が子を濡らさないように抱っこして保育園で熱のある子は預かってはくれないそして、独身の上司に「どうにかして、出勤しなさい」そう言われ通話が切られる悔しさから吐き出す言葉は「お前にだけは負けねえよ、絶対。お前みたいに小さい人間にだけは、ならねえよ」だった上の子を保育園に預け熱のある下の子...
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投稿日 2016-10-02 22:06
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
青く 海から 空へと繋がり 僕にも青が反射する 誰もいない砂浜を歩いていた それは僕の中にいる誰かを探しているようで 生きていることさえ怪しいほどに僕は青く染まりながら海と空の間を行く
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投稿日 2016-10-02 11:04
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
君の面影路傍の花と重ねてしまうその花に手を添えようとして僕は躓く君は笑う夜に隠れてしまう君は笑い声だけを残し僕の抜け殻を揺さぶる拙いI love you.返事のないMe too.それでも君は咲き消せない僕の花...
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投稿日 2016-10-02 11:01
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
涙に濡れた紙ひこうきをなるべく遠くに飛ばしましょう力を抜いてどこまでも どこまでもそんな気持ちでそっとそしたらひとびとは浮き沈む紙ひこうきを見てがんばれがんばれだいじょうぶだよみんなが見守っているよと声をかけてくれます街をひと回りした紙ひこうきはやがてやさしさを持ち帰ります幸せの紙ひこうきはなるべくきちんと重ねて宝箱に入れましょう幸せでいっぱいの宝箱開けてみれば宝物はきれいに並べられキラキラ笑顔も輝きます...
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投稿日 2016-10-02 10:46
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
最近なんだか疲れすぎて……夜中に眠れず近所を歩き出せば、やはりおなじみの公園へたどり着くことになってしまう。ほかに行くところはないのか。いや、それすら考えることも面倒になり、自分の中にある鬱蒼としたつまらない俺をコンビニのゴミ箱に捨て公園へ向かう。「なんか、嫌な感じがするもの、入っているぞ」と、ゴミ箱を覗くアルバイトの兄ちゃんの声が遠くから響いて聞こえてくる。「ごめん、ごめん。家庭のゴミ、いや、自分のグロテスクを投棄してしまった。帰りにたくさんの買い物をして行くから許してくれ。まあ、そんなことを言ってもアルバイトの兄ちゃんには売り上げがどうだとか、関係ないよな」と、ぼそぼそと長いひとり言。公園...