預言カフェ
10月
5日
誘われ
ガードを潜り
かるい上り坂には憩いの香り
疑ってみようか
委ねてみようか
一杯のコーヒーに
お客へ預言のサービス
スマートフォンの音声アプリ
録音のスイッチをオン
預言者はスマートフォンを片手に語りだす
このカフェでは神からのお告げを
反芻することができる
疑いの欠片
コーヒーに入れたつもりが
もうすでに預言者の旋律が風景となり
その道を私は歩いている
貴方は今の長く続けてきた行いを
完全にやり遂げてはいませんが
他なる場所へ出向き新たな開拓すべき行いにも
力を発揮する時だと主は申されています
預言者は言葉のパズルを広げ
私は想像のピースをはめ込む
都合の良い発想を色合いとして染める
仕事とは別の他なる場所
私が表現者として描くことを指しているのか
詩の世界に躊躇なく没頭して良いということだろうか
その先へ
手のひらで促し預言者は導く
錆びかけた鍵穴に未知への光を差し込み
ドアの向こうに見える新たなる世界を想像して
後味の良いコーヒー
香りに促され進める気がして