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"#詩"の検索結果
  • 騒なき詩人(ぞめなきしじん)

    人が見る背景を消し 俗世界を脱け出す 言葉を捨て 暮らしを捨て 葷酒(くんしゅ)山門に入るを許さず 煤けた馴れ合いの衣を剥ぎ取り 裸の表現者に微塵の躊躇はなし 芸術の道具など要らない 言葉以前の世界で叫びの匂いを感じ 赤子になった全身からは唸りだけが発する 空間の揺さぶる振動は魂を燃やし 塵灰(じん...
  • 子どもの頃の電車

    木製の床に油 その存在感のある匂いは 黒く、てかてかしていた おじさんは あたり前のようにタバコを吸い シートはぽこぽこと 焦げえた穴がちらほら 風天の寅さんみたいな 酔っぱらいが叫んで こっちに来るなよ こっちに来るなよ 子どもの私は祈った 扇風機のある車両だと 首振りに合わせて 円を描いては く...
  • from now on

    Just a 13. Just a 14. Just a 15. Just a 16. Just a 17. Just a 18. Just a 19. Just a 20. Just a 21. Just a 22. Just a 24. Just a 25. Just a 26. Just a 27. Just a 28. Just a 29. Just a 30. Just a 31. Just a 32. Just a 33. Just a 34. Just a 35. Just a 35. Just a 36. Just a 37. Just a 38. Just a 39. Just a 40. Just a 41. Just ...
  • レロレロミックス

    休み時間 ナイロン弦は張り巡り コロン、トロン、ポロン 教室に逃げるツワモノ集まって 先生は 校庭に埋まるサンダル探している 教壇からハートの涙 代わりにピエロが配って 拍手、拍手、拍手の竜巻 覗きに来た二丁目のゴンさん 潜り出す やったねゴンさん 脱出成功うれしいね では また明日会いましょう そ...
  • 拾得おじさん

    ちょっと そちらのお兄さん どうでもいいやを 落としましたよ なんだよ わざわざ拾ってんじゃねえよ どうでもいいから 捨てたんだよ たくっ 面倒なおっさん まあ そう言わずに おいおい 勝手にポケットへ戻すなよ だからさぁ あっ どうでもいいや以外に なにか入れやがったぁ あれっ のですね とりあえ...
  • 穏やか記念日

    世界が僕らを知らなくても 神様は見てくれているね こんな清々しい日々を 与えてくださるのだから 疲れ果て倒れ込んでも 明日の夢を見ようと 手を繋ぎ転がっていたね 陽だまりの幸せ 君に伝える言葉が見あたらず 美しい花を探しに街へ 「なにかのお祝いですか」 花屋のお姉さんは微笑んで 「なにもないですけど...
  • どうか

    どうか 僕を生かしてください 詩を書いていたいのです どうか この傷ついた頚椎 これ以上に神経を刺激しないで 今日も手が痺れては いつまで指が使えるのだろう なんて考えてしまう 手が使いものにならなくなったら 足を使えばいいじゃないか しかし 最近は足の痺れも増している 足も使いものにならなくなった...
  • 感動なき詩

    感動を与えない詩ばかり 書き続けて三十六年 特にひとに読まれることもなく 吐き出さずにいられなかった言葉たち 詩の掲示板をきっかけにして 読者を気に掛けての詩作 詩を読んで感動したこともないのだから 私が詩を書いて感動を与えられるわけもない 感動を与えることができないのは 私の人間としての中核が歪ん...
  • 止まらぬ雨

    太陽を見たのはまだ子どもの頃 あの頃は温暖化の過程を終え 超温暖化へ進み 冬でも三十度を超える暑さだった インターネットで年配の方が書き込む 季節感があった昔の話を 実体験のない私は知らない 冬に雪が降り 雪だるまをつくったとか 秋には紅葉が綺麗だったとか 春には桜が咲いて華やかだったとか 私が画像...
  • 学窓の一枚

    校庭の羅針が迷走 体育着に吸収する襷 時間を掘るシューズ 鳴き続ける蒸発の言葉 新奇さもないポエム 黒板の穿孔した辛苦 エッジのずれた折り紙 偏向する脱出の準備 凸凹の机上を乱舞 汚れた指で螺旋と鋭角 黒光りのコサイン 鋭いほど嬉々なる興奮 生命線から教師の粉 包囲するニヒルな微笑 無地を想起する四...
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