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投稿日 2013-02-18 00:01
ギター余話
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Toshiaki Nomura
言わずと知れた2007年度の芥川賞作家の作品だ。芥川賞受賞の前の2005年に文藝賞を受賞したデビュー作。タイトルの語感から受けるロマンチックな部分は全くない。大学中退の20歳の女の子と年上の喫茶店の女主人との話だ。中退する女の子の心情というのは、いつの時代も大体共通したものがある。感受性の若干重い世...
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投稿日 2013-02-17 19:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
2002年から創設されたノベライス・コンテストの「このミステリーがすごい!」大賞も、昨年度まで11回を数えていますが、『トギオ』は2009年第8回の大賞受賞作です。ミステリーというよりは、近未来のSF小説といった趣があり、謎解きを期待する人には馴染めない物語ですが、なんとも不思議な世界を味わえた一冊...
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投稿日 2013-02-15 20:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
石田衣良の小説としては、 『夜の桃』 ・ 『逝年』 を読んでいますが、正直なところ好きな作品傾向ではありません。ただ、現在の若者の恋愛感情や現代社会の分析には、いい参考書になるなとみています。今回は、著者のエッセイ集を読んでみました。<R25>という、首都圏を中心にリクルートが発行するフリーペーパー...
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投稿日 2013-02-13 19:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
反イラン派のレヴィ上院議員が、一人のテロリストに襲撃され、護衛していたSP共々殺害されてしまいます。調査の結果、テロリストとして<ジェイソン・マーチ>が浮かび上がりますが、もとアメリカ陸軍の訓練中に仲間を射殺して逃亡していた男です。<マーチ>の上司であった<ライアン>は、この事件を機にCIA組織から...
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投稿日 2013-02-12 19:12
季節の匂い
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紫
先日、中三女子と話していると、この本を紹介してくれました。そういえば、昨年卒業していった生徒たちがよく読んでいる本でした。上橋菜穂子さんの作品の『守人シリーズ』の扉が開かなくて、この作者は苦手意識があり、手に取れなかった本です。折角すすめてくれたので、読むことにしました。内容(「BOOK」データベースより)獣ノ医術師の母と暮らす少女、エリン。ある日、戦闘用の獣である闘蛇が何頭も一度に死に、その責任を問われた母は処刑されてしまう。孤児となったエリンは蜂飼いのジョウンに助けられて暮らすうちに、山中で天を翔ける王獣と出合う。その姿に魅了され、王獣の医術師になろうと決心するエリンだったが、そのことが、...
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投稿日 2013-02-12 00:10
ギター余話
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Toshiaki Nomura
北アフリカのチュニジアから始まった、アラブの春といわれる民主化革命。日本のマスコミのニュースでは、一方的にカダフィやムバラクなどの、独裁者がいけないという印象の報道だった。確かに何十年も及ぶ独裁政治は腐敗が横行していたことも確かだろう。しかし、この本を読むと単純にそれが悪で、倒したことが善という風に...
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投稿日 2013-02-11 19:57
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
濱嘉之の作品は、警視庁情報室の<黒田純一>を主人公にした 『トリックスター』 以来です。今回は、警視庁公安部公安総務課の<青山望>を主人公に据え、警察学校同期の三人が、それぞれの担当の部で彼に協力する体制が、警察組織として見事に描かれています。福岡市内で行われた政治資金パーティーの席上で、財務大臣が...
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投稿日 2013-02-09 20:37
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
前回読んだ著者の 『かばん屋の相続』 の印象が強くあり、今回も銀行が関連している内容のようで、期待感を持ちながら読み始めました。東京中央銀行の系列子会社である東京セントラル証券に、IT企業の電脳雑伎集団の社長から、ライバルの会社スパイラルを買収したいという相談が起こりますが、親会社の東京中央銀行にア...
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投稿日 2013-02-07 20:37
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
前回の 『契約』(光文社文庫) のときにも書きましたが、明野照葉さんの小説に共通するのは、<「女」の執念・怨念・すさまじさ>です。今回の『その妻』は、『契約』以降4冊目に出版された最新作(文庫書き下ろし)です。女性の心理描写を下地に、明野ワールドとでもいいましょうか、独特の盛り上がり方で、今回も「ド...
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投稿日 2013-02-06 19:30
日々是勉学
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らっち
2013年1月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:872ページナイス数:18ナイス乙嫁語り 5巻 (ビームコミックス)の感想端々に出てくるロシアの動向。19世紀の中央アジア史のことも気になってきた読了日:1月14日 著者:森 薫図書・図書館史(近畿大学通信教育)の感想どうにかこうにか3冊目。レポートを書かないと読了日:1月14日 著者:安藤 勝日本辺境論 (新潮新書)の感想美辞麗句を並べて何を言ってるかわからない勤務先の役員がなにも考えていないことを、筋道立てて説明していただだき、すっきりした 気になる一文:現実主義者は既成事実しかみない。状況をおのれの発意によって変えることを彼ら...