ニヌハ2の調整が完了し、朝から練習開始! ・・・と、気合を入れては見たものの、雷雨。 そこで、みんなでニヌハ3を見に伊江島まで行くことにした。 下門おじいも喜んで出迎えてくれた。 みんな細く長く美しい船体にびっくりしていた。 今、上に乗っているぶ厚い材が底板になる。 これから外も中も削られて、丸い船底が出来上がるのだ。 一次安定性はおそらく悪い。 艇はゆらゆらと揺れるだろう。 だが、荒れた海ではそれが武器になる。 この艇は、いつもと同じようにゆらゆらと揺れながら波を切り裂く。 きっとそうなのだ。 なぜならば、これがおじいの記憶の中にある「遠くに行く船の形」だからだ。 歴史の中に埋もれそうな真実を、一つまた一つと確認しながら前に進む。 限られた時間の中で。