2017年4月、時計業界に激震が走った。 ロレックス、パテックフィリップなどと並んで長く独立企業として人気のブライトリングが買収されることになったのだ。 ブライトリングの株式の80%を取得、実質持株会社として買収するのはCVCキャピタル・パートナーズ。 僕は、日本屈指のブライトリングのコレクターである。 製品のすばらしさが続くならば、どこが経営者であってもかまわないのだが、僕が2018年モデルにときめく事はなかった。 はっきり言って、ダサい。 ブライトリングと言えば航空関係と思われるほどの強い主張があったのだが、新経営陣は一部のマニアを喜ばしてきたAviationへのこだわりを見事に排除した。 しかし、ブライトリングのユーザーたちは、一部の航空マニアだっただろうか? 僕が収集を始めたころから考えると、2倍以上の価格となった現在のブライトリングは、むしろ一部のマニアではなく、Aviationのデザイン方向性に感銘した一般人が購入していた。 Aviationへのこだわりを排除し、地上に降りた新体制ブライトリングのロゴは、文字通り翼をもがれた。 「B」の文字は「8」に似せられ、新しい顧客たちに縁起の良さを強調して見せた。 僕の大好きな、キャリバー13が組み込まれたモデルも存在し続けるが、飛べなくなったブライトリングに興味はない。