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575.一つの異常から広がる異常

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575.一つの異常から広がる異...
たとえば、
年齢とともに甲状腺の機能が低下して、
(体が冷える等)
病気ではないですが、
生殖には不利な状態になります。
(TSHが2.5以上)

たとえば、
子供を持ちたいストレスとともに、
脳下垂体から分泌する
プロラクチンが上昇し、
(生理前に胸が張る等)
卵巣の機能を低下させ、
生殖には不利な状態になります。


さらに、プロラクチンは
NK(ナチュラル・キラー)細胞を
活性化する作用もあり、
免疫系を攻撃的にし、
胚を攻撃する状態になります。


また、
甲状腺の機能の低下は、
大脳の血流低下を引き起こし、
抑うつ傾向になりやすくなり、

抑うつ気分では、
細動脈が細くなり、
血小板の凝集能も亢進し、
血液が固まりやすくなり、

胚への血流低下を
引き起こします。


このように、
たとえば甲状腺機能が
少し低下した状態であれば、
抑うつ気分で
胚への栄養動脈は細くなり、
さらに、
血栓傾向になる可能性があるのです。


また、たとえば、
プロラクチン値が
少し高い状態であれば、
NK細胞活性が高くなり、
胚を攻撃してしまう可能性があるのです。


不育症・着床障害の原因の多くは、

ホルモン・免役・精神・凝固系が
複雑に絡んでいるのです。


ですから、
効果的な治療法としては、

心身両面からの
複数の治療を
同時に行う事が
極めて有効なのです。


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574.さっぽろ不育症・着床障害コンソーシアム

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摩周湖 摩周湖 知床 知床
8月12日(日)、札幌にて
コンソーシアム勉強会に参加してきました。

会の代表世話人である
遠藤俊明先生は、
不育症と着床障害の検査・治療に関して、
信頼できる先生です。


広い北海道で何回も流産・死産したときの
孤独感・喪失感は、
想像以上のものと思います。
また、
良いと思われる胚を何回移植しても
妊娠さえしない、
あるいは、
妊娠しても、流産したときの
凍りついた心情は、
ご本人しか理解できないことと思います。


勉強会では、
心身両面からの検査・治療の重要性
について、
4時間ぐらい、
討論してきました。


北海道の方は、
ご相談したいとき、
まずは遠藤先生に
連絡されても良いと思います。


会に出席した後、
知床、網走まで行ってきました。

数年前、網走から当院へ
検査・治療のため、
5~6回通院された患者さんが
いらっしゃいました。

治療は成功しましたが、
網走の地に入って、
そのご苦労の一端を
ひしひしと感じてしまいました。


ワオ!と言っているユーザー

573.恵みの窓(ラセン動脈)の不思議 !

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恵みの窓(ラセン動脈)の直径 恵みの窓(ラセン動脈)の直径
NHKスペシャル「人体」第4巻
“生命誕生”見えた!母と子 ミクロの会話
が、やっと、
2018年7月30日に発売されました。

豊富な写真とイラストで、
すごく お勧めです。


37ページの電子顕微鏡画像が
すごいのです。

本の中で紹介されている‘恵みの窓’
(卵を育てるラセン動脈)が、

本の中で紹介されている‘赤ちゃんの木’
(卵の絨毛)からと、
母体の子宮内膜細胞、
マクロファージという免疫細胞等の
両方から、

メッセージ物質(VEGF,PGF等)
が放出されて、

血管の新生や、
血管の拡大
が起こっているのです。


この本のなかで、
アメリカ・カリフォルニア大学教授の
スーザン・フィッシャー博士らが、
‘恵みの窓’
(ラセン動脈; 卵への栄養血管)
の直径を
電子顕微鏡画像として、
紹介しています。


妊娠初期の血管の直径が、
0.05mm
であったのに対して、

妊娠中期の血管の直径は、
0.5mm
まで広がっていたのです。

「直径が約10倍」
も、太くなっていたのです。


本当に、不思議ですね。


ですから、大量の血液を
赤ちゃんに送り込めている
のですね。



卵への栄養血管である
ラセン動脈の断面は、
内側から、
血管内皮細胞、
血管壁平滑筋細胞層で作られています。


血管壁平滑筋細胞層は

“妊娠初期に限り”、

母体の交感神経線維により、
支配されていますので、


胚移植後から
あるいは、
妊娠反応陽性後から
妊娠初期の期間、

過剰な不安・緊張により、

0.05mmの栄養血管が
さらに 細く なってしまう
と考えられるのです。



つまり、
あなたの過剰な不安・緊張が、
‘恵みの窓’を閉ざしてしまっている
かもしれないのですよ。



(上の写真は、
スーザン・フィッシャー博士の
電子顕微鏡画像です。
NHKスペシャル「人体」第4巻、
2018年8月8日 第1刷発行、
東京書籍、定価2,700円
で紹介されています。)


ワオ!と言っているユーザー

572.慢性子宮内膜炎について

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572.慢性子宮内膜炎について
最近、
慢性子宮内膜炎が
一つの話題になっています。

そのきっかけの一つが、
ブログNo.541で紹介した論文です。

子宮内膜液の遺伝子検査で、
無症状の人の子宮内膜にも
細菌が存在しているという内容には
驚きました。

膣内に細菌がいることは
教科書レベルではっきりしています。
そのほとんどが病原性のない常在菌です。


40年以上も前から、
病的な膣炎は、
不育症の原因ではないかと
多くの研究がされましたが、

結局、
一時的な流産の原因ではあっても、
繰り返す流産の原因ではないと
考えられています。


子宮内膜液の遺伝子検査でも、
細菌のほとんどが
乳酸菌という常在菌であり、

それ以外の細菌の遺伝子は
見つかっていますが、

その病原菌?が、
どれほど悪影響があるのかは
まだ不明です。


子宮内膜液の遺伝子検査以外の
以前より行われている検査では、

子宮内膜の表面を
子宮ファイバーで見るか、

子宮内膜の組織を採取して、
細菌培養して細菌を見つけるか、

子宮内膜の免疫組織染色検査で、
形質細胞(CD138陽性)を見つけるか、
の検査になります。


形質細胞は
免疫細胞のBリンパ球が分化した細胞であり、
同種免疫の液性免疫の担当細胞です。

この場合の形質細胞については、
子宮内膜という 「粘膜の免疫」
の細胞ですから、
形質細胞が悪さをしているとは
必ずしも言えません。
「粘膜免疫」 では、
分泌型IgA抗体を産生しています。

実際、正常なヒトの鼻粘膜や腸管粘膜に
多く存在しているのです。


粘膜の形質細胞は
自分の異常な細胞や死んだ細胞を
排除したり、
細胞の新生を調節したりする
良い働きもしているのです。



慢性子宮内膜炎の診断根拠と、
その炎症の程度にもよりますが、

対象となる方には、
強力な抗生物質治療、
あるいは、
大量の乳酸菌補給治療、
が効果的かもしれません。


ただ、
「無菌性炎症」 も含めて、
高度な炎症状態であるならば、

免疫細胞が攻撃的な状態ですから、

詳しい同種免疫検査の上、
対応した免疫的な治療が
さらに効果を高める
と考えられます。



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