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NPO法人目標達成!

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JVAニュース47号原稿を掲載します。

第12回、世界・腹話術の祭典開催を大成功裡に終えられたことを心から感謝いたします。
参加された方々はもちろんのこと、今回やむなく参加できなかった方々にもこれまでのご協力に対し御礼を申し上げます。

 私も2013年度は、様々な事情でケンタッキー州でのベントヘブン腹話術国際コンベンション参加及びインターナショナルショー出演を断念せざるを得ませんでした。1998年から昨年までに、アメリカ各地での腹話術コンベンションに私は22回参加しました。しかしながら精神的にも体力的にも、また金銭的にもそろそろ限界に達したようです。

 「まだ若いじゃないですか」とおっしゃる方々がいらっしゃいます。いたわってくださる言葉だろうとおもいますが、この「若い」という意味は単なる年齢的なことなのか?それとも経験的にまだ未熟なのだから…という意味なのか判断しかねています。

 確かに15年前は海外メンバーと会うのも大変楽しみな出来事でした。自腹で格安航空券を手に入れての乗継約20時間の道のりも、15歳若かった我々夫婦にとっては大して苦にはなりませんでした。

 また何よりも、世界の腹話術愛好者たちが初対面にもかかわらず旧知の友人のごとく出迎えてくれることに疲れも癒されたものです。我々のように空港まで出迎えて会場まで同行してくれるのはリズ&デール夫妻のフェスティバルだけでしたが…それでも楽しく素晴らしい方々と共に多くのことを学ばせていただきました。

 学んだものを独り占めにするのは私のポリシーに反するので、いつも仲間を誘い、そして気苦労を背負い込んできました。大変感謝してくださる方も多くいらっしゃいましたが、中には「後足で砂」という方もいらっしゃいました。

 今年で12回目の祭典を開催することができました。まさに奇跡です。地位も財産も名もない腹話術師が、こんなにも回数を重ね続けられるとは…自分ながら驚いていますが、それもこれも“感動の分かち合い”をせずにはいられない私の性分ゆえのことでした。

これまでにもご紹介しましたが…
ラスベガスで1997年から2005年まで9回のベガスフェスティバルを開催したバレンタイン・ボックス氏…彼の影響大です。彼は世界の腹話術愛好者たちに自分の財産を惜しげなく使い、場所と時間を提供し、世界の数々の有名な腹話術師たちによる才能と技術をシェアーしてくれたのです。

 私は彼の足元にも及びませんが、彼の心意気だけは受け継いで、彼より3回上回る祭典を主催することができました。
また自分には出来ない専門書の著作等を、翻訳監修の手伝いという形でマーク・ウェイド氏の「腹話術のテクニック」やバレンタイン・ボックス氏の「唇が動くのが見えるよ」を出版することができました。

 これらの本も残りがほとんどなりなりましたが、多くの日本人腹話術愛好者に読まれたことを喜んでいます。

 NPO法人日本腹話術師協会設立と同時に、協会の後ろ盾として名誉会長に就任してくださった川上のぼる先生が、9月7日(土)夜10時22分に心不全で亡くなりました。協会役員一同心から哀悼の意を表し献花させていただきました。祭典開催一月前で手が離せず、自らの不整脈や腎臓結石の痛みもあり、告別式に参列できなかったのが大変心残りです。

 川上先生の業績は腹話術に携わる方なら誰しも知っており、また日本国内腹話術草分けの働きには心から感謝すべきものです。後進の我々もこの腹話術芸術(芸能)をもって、多くの子供たちに、高齢者たちに、そして笑いと喜びを必要とするすべての方々に惜しげなく提供していくべきと考えています。

 今年の特別ゲスト〝ウェンディ・モーガン“さんは10日間も我々に費やしてくれました。祭典開催2日前から来日して備え、そして祭典終了後翌日からは宮城県仙台市でのこども病院での病棟訪問公演やセミナー、そして亘理の被災小学校訪問公演、さらに石巻女川町の保育園や仮設住宅訪問などに同行してくれました。まだまだ復興が待ち望まれる被災地です。それぞれが自分たちにできることを積極的に考えて行動すべき時が来ております。

 協会では、これまで84名の海外ゲストを迎えて祭典を開催してきました。言葉や習慣は違っても、世界の腹話術師たちが最大の協力をしてくれました。これまで学んだものを国内の普及推進と社会的地位向上のために、またあなたを必要としている方々のために、ご自分のタレントを惜しげなくシェアーしていただきたいと念願しております。

 さて私は1998年より、国内の腹話術普及推進と社会的地位向上のために貢献すべく準備し、各方面に協力を願い3年間走り回ってついに2001年NPOの法人格を取得しました。

 任意団体のままでは一般社会への浸透や普及を進めることは難しいために、NPOという法人格を取得して、協会会員の社会的地位向上と信用度の増進を図ってきました。

 そしてこの13年間で12回の国際祭典を開催し、会員の知識と技術の向上並びに国際交流を進めてきました。その結果、大変喜ばしいことに今年の祭典参加者の25パーセントが初参加者という素晴らしい結果を得ることができました。

 これは、これまで継続的に参加されている会員の方々が、後輩を育成し新しい方々に受け継いでこられた結果だと心から感謝しています。確実に普及推進が行われている結果ではないでしょうか?

 また、もう一つの創立目標であった「社会的地位向上」についても、当協会の名誉会員である「いっこく堂氏」によって、この十数年間で目覚ましい飛躍を遂げ、多くの一般国民にも浸透することができました。

 私は2000年6月ベガスフェスティバルでの国際ショーに、日本代表として出演させていただきました。その時舞台裏でいっこく堂氏の業績をたたえ、日本での普及推進への協力を願い出ました。
 そして快く引き受けくれた彼は、バレンタイン・ボックス氏の腹話術の歴史と芸術の著作「唇が動くのがわかるよ」の日本語版出版に協力し、コメントも掲載してくれました。氏の絶大なる社会的浸透に対し、昨年度の祭典では、腹話術貢献者賞を授与させていただきました。

 川上のぼる先生による日本腹話術界草分けに始まり、いっこく堂氏の普及推進と社会的地位向上は、正に国内腹話術の歴史上まぎれもない事実として語り継がれてゆくことでしょう。

 私が目指したNPO法人日本腹話術師協会の設立意図は、上記のごとく確実に成就したと確信し、自負しております。膨大な時間と労力と注ぎ込んで無償の活動を進めてきた自分に、ここらで一休みしていただこうと決意しました。2014年3月末をもってNPO法人格を返上させていただきます。

 来年度からの腹話術の祭典は、会員の年会費や事務作業に縛られない形で、自由に企画して希望者だけに出席していただこうと考えています。年会費未払い者に何度も何度も請求したり、2年以上もニュースレターを受け取りながら「もう送らないでくれ」と退会するメンバーに腹を立てることもなく、フリーな活動を推進しながら次世代へのバトンタッチや人材育成に励みたいと考えています。

 従って来年度からは年会費は全員不要となります。賛助して下さる方はもちろん大歓迎ですが、NPO法人は返上しますので、すでに25年度会費納入済の方は入金なさらないでください。但し、今年度会費をまだ未納の方は、是非ご入金いただきたいと思います。負債を抱えての閉鎖はできませんので、多くの方々(私を含め)に債権放棄を願いました。清算人登録後に後腐れなく速やかに清算し、新たなスタートを切りたいと願っております。

 2014年度からは、志を同じくする腹話術師仲間たちによって、新しい活動の展開を夢見ている今日この頃です。
1月13日の臨時総会では、互いに将来の夢を語り合いたいと願っています。将来といっても私にはそれ程長くは残されていないかも知れませんが…互いに意義ある腹話術人生を送りましょう。

(最後までお読みいただき感謝!次回48号の印刷発送は1月27日です。)
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Toshiaki Nomura
Toshiaki Nomuraさんからコメント
投稿日 2014-01-22 00:24

努力を重ねてきたことがよくわかりました。

多大な成果を上げてこられたんですね。
本当にお疲れ様でした。

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