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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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輝ける場所を

スレッド
やっと見つけた
僕が輝けると思える場所

だけど今は少し違って

表現者にとって舞台がなくては
寂しささえも演じられない
落ち着かない足取りで
綴ってみればそれは孤独の詩(うた)

上手く言えないんだけど
僕は振り出しに戻ったようだ
あの孤独な詩作の日々

いや、一周まわって来たはずだから
ひとりで次の階段を上れるはずなのに
なぜだろうこんなに寂しいのは

僕が求めていたのは
詩作上のスキルアップなんかじゃなく
詩を介して湧く情の目覚めと紐づけ

励ましだったり

繋がりだったり

志しの同行者がいる安心感の
癒しだったのかもしれない

でも、さよなら大好きな場所
僕はもう背中を押され次の階段へ
向かっているのだから

乗り越えなくては
次の輝こう場所も現れやしない

それが孤独の詩作であろうと
僕は詩を綴り続けなければ容易く
崩れてしまうのだから
思いに思いを焦がし
吐き出す言葉は詩的に連を重ねよう

まだ見えぬ次の場所
恩恵だけは忘れずにやはり詩を綴り続ける

僕にはそれしかなく
それしか出来ないのだから
#詩

ワオ!と言っているユーザー

はぐれ雲

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はぐれ雲


はぐれ雲は高層ビルに隠れ
僕の様子を想像している

あれは夢ではなかったはず
孫悟空のように君に乗っていた

君は僕の指笛から逃れようと
抵抗してじっとしている

それなら驚かしてやろう
ガラス張りに写るしのび足で微笑み
高層ビルの角まで進んでみる

僕を乗せてどこへ行くんだい
それで君が解放されるのだから

さあ、僕を乗せて……

あれっ、一面の青空
雲ひとつない眩しさを浴びる

ああ、僕がはぐれ雲だったんだ
自分に諦めた時、君とはぐれたんだ

僕はいつしか追いつくだろうか

心が雲に乗るだろうか

#詩

ワオ!と言っているユーザー

息子へ

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何もせず
自分はどうにかなる、大丈夫
って、のは逃げだからな。
世間は上手く出来ていて、
そういうのをすべて知っているから。
努力に勝るものはなく、
突き詰めていけば努力は充実になり、
楽しみになる。
当たって砕けろ!
まずは当たって行かなくちゃな。
#詩

ワオ!と言っているユーザー

着ぐるみ公園

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たなびくアリの黒波
とても大人達に似ているね
黒基調の衣をまとい
行ったり来たり
休み返上で働いている
お疲れさんですね

日曜日の公園
解放された
時間と固まった表情

僕らはここで
いろんな衣をまとう

サルのように
手を叩き笑い

カラスのように
ブランコで宙を舞い
カァ カァ 鳴く

ジャングルジムのてっぺんから
楽しいですよ
お天道様へ
ハトになって手紙の配達

ガオッ ガオッと
ライオン
子どもたちを追いかける
ケラケラ笑いながら
逃げてゆくバンビ
それを見ている風神さま
本気になってはいけませんよ
大きなうちわをひとふりして
大人だけに
くるりんと弾みをつけて
風を起こすのさ

アリの時に浴びる
向かい風とは
まったくべつもので
心地よいのさ

ああ
ひとやすみ
ひとやすみ
ベンチに座ってしまうと
ナマケモノのように
だらりんこ

コトリがチュンチュン
袖を引っぱって
遊ぼう
遊ぼう
さえずっている

パオーンーと
短い鼻に腕をあてがって
ゾウは答えるのさ

楽しい時間は
チーターよりはやく
薄暗くなると
コウモリになる
パタパタ
パタパタ
夜の不気味な演出で
子どもたちを
巣に促すのさ

家路をなぞる
カメの親子
まだ終わらないで日曜日
ゆっくり
ゆっくり
歩くのさ

ただいま

おかえり

あら 三人とも
カバみたいに
泥だらけね
先にお風呂
入ってちょうだいね

はーい
はーい

はい
#詩

ワオ!と言っているユーザー

幸せだにゃん

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幸せだにゃん

平和について考える時
まず猫ちゃんのまったり主義を
知ろうとすることが大事だ

猫じゃらしがわざとらしく動く

好奇心が強く
自分の安全を見極めながら手を出す
夢中になってしまっても
よく見てカラダは反応する

ちょっと疲れたらカラダをひいて
腹ばいになり目はキョロキョロ

右、左、上、あっち

左、右、上、手前

ここぞ、というところで突進
猫じゃらしをしっかり目で追い
ジャンプしてゲット

表情ひとつ変えないで
猫じゃらしを咥えて秘密基地へ

そして、猫ちゃんはまったり
無防備で眠っているけれど
ちょっとした音で目が開くのさ

防衛本能とうまく付き合い
口元からは吹き出しが現れて

幸せだにゃん

そう書いているんだから
猫ちゃんは平和の象徴なんだな
#詩

ワオ!と言っているユーザー

チェロ × 2

スレッド
小刻みに揺れる始まり
淡々とアンダンテで破壊され
最上の精度で新生される俺

リズム
旋律
2挺のチェロがエッジを効かせ
仕掛けてくる

徐々に
弦を激しく弾く弓
粘度を失った松脂が飛び散り
奏者1の息づかいは
俺を切り離してゆく魔王の吐息
未来に飛ばされた頭
過去へ歩き出す足
心は笑気を吸わされたまま
リズムの脈を打つ

旋律はセレンディピティを持たせ
遠くにいる少年に入り込む
いつかどこかの懐かしさに癒されると
クールな微笑みを見せる奏者2

意表をつく変調
プレスト

力強いスタッカートは蒸気機関車の機動力
その振動に揺られる心地よさ
リズムの速さと真逆に
俺は車窓から
緩やかな旋律に乗って麦畑を見ている
懐古趣味に浸り
知らぬ農婦に手を振る

2挺のチェロが奏でる安定感
旅は永遠に続く安らぎ
終わらない風景
終わらない夢のように

そして
ふたりの奏者は目を合わせ
浅く頷く

突然の霹靂
打ち込まれた光
痺れる俺

さらに
リズムは剛腕による最速
荒馬の尻尾は弾き踊る

トレモロ奏法の早弾きで旋律は目覚める
クラシカルな風景は一転して
ハードロックな都会に突っ込む

俺は振り飛ばされそうになった瞬間
弓は短く切られた

旅は終わりを告げた

音なきホールが
目的地に着いたことを気づかせる

ひと呼吸の時間を与えられ
現実に戻された

ブラボー

俺は
旅の続きを熱望して
いつまでも
手を叩き続けた

ワオ!と言っているユーザー

香ばしき秋

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ビルの谷間では見えぬ稲
乾き始めた風に実りの秋は
色づいてきただろうか

轍を上手に跨ぎ
イナゴの上をトンボが飛んで
雲の向こうにはくれないの夕日

僕は少し早めに出勤し
職場近くの公園
目を閉じ香ばしき風の匂い
贅沢なひと時にほっこり

今日の素晴らしい始まり
幸せの風を感じながら
#詩

ワオ!と言っているユーザー

黒と白のスパイラル

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ピアノの響きを突き刺してくれ

小心者の繰り返しに終止符を
クレージーな早弾きで

都会の景色が奏でられると
コーヒーカップを手にしたまま
街が歩き出し僕を置いてゆく
口をポックリ開けてここに佇むしかない

目の前の奏者は我が世界の中で
芸術の衣に身を任せ
僕をその世界へ手招きしている
ピアノの周波数は僕のこころに反響すると
奏者への尊敬なんてどこかへ消え
素敵な集中の顔に見惚れてしまい

だんだんピアノの音が深く突き刺してくる
もう奏者がピアノなのか
ピアノが奏者なのかわからないほど
一体化してゆく奏者とピアノ
そこから既成概念を鍵盤で
破壊してゆくエネルギーを発し
僕は孤独に落ちてゆく喜びに
ただカラダは冷めたく充実を得ている

現実の緊張は完全に奪われ
薄暗い小さな空間は
芸術のリズムが時間を止め
いつかどこかで感じていた安息の地に
ミルクのようにエスプレッソへ溶け込んでゆくようだ
脈打つ違和感さえもシナモンに変えて相乗してゆく喜び

日々の痛みを超えた先にある憩いは
僕のフラッシュバックを雨のように降らせて
カラダを包みながら
ピアノの響きは頭を突き抜けてゆく

深層にある豊かで冷たく輝く場所へ
そのクレージーな早弾きで
#詩

ワオ!と言っているユーザー

君にアルペジオを

スレッド
しとしと降る雨のように
丁寧にアルペジオで奏でる

僕のつくる景色は
どこまで描けるのだろうか
君の疲れた心に沁みるように
弦を弾いて

蔑ろな甘えは僕の罪
すれ違いの心
君に寂しさがおし寄せた

これではいけない
想い出の栞をつまみ
だいじなページを開いてみる

夢で輝く僕を見つめる君の瞳
ふたりの原点は前しか見えてなかった

君を包み
離さない約束

僕は、きっと
という言葉で遠ざけていった

日々の暮らしになんか
負けないはずだった

背をまるめ寂しさと疲れで震え
君の頑なが崩れかけ

こんなに悲しませてしまったんだね

今、僕が雨になって
君に優しく沁みていかなくちゃ

弦を弾く指は
安心させるように靡かせ

大好きな君へ
アルペジオの景色を奏でて
その涙を拭おう
#詩

ワオ!と言っているユーザー

命質屋

スレッド
あなた様の場合
魂が通常より小さく燃えているため
金額はこちらになります

納得されないようでしたら
私どものお勧めは
差し控えさせていただきます
よくお考えになってくださいませ

そうですか
ご契約になられますか
ありがとうございます
それではご成約に
ご協力を願い致します

その前に
先ほどの説明と重複致しますが
もう一度ご確認させていただきます
命の期限ですが
こちらはご成約後
三ヶ月となっております
お売りになった命の代金は
こちらの契約書にご記入後
現金でご用意致します
ご自由にお使いくださいませ

当店では
一度お売りの命に限り
買い戻しは致しかねますので
ご承知くださいませ
先日どうしても買い戻したいと
おしっしゃるお客様がいました
こちらとしても対応しきれぬと
判断致しまして
閻魔警察に通報する事態が
ございました
くれぐれもそちらに関しては
ご理解くださいませ

そうですか
ありがとうございます

では
ご記入をお願い致します
二箇所ございます
まずはこちらのご契約者名に
署名をお願い致します

大丈夫ですか
お手が震えていらっしゃるようですが

はい
失礼致しました
それではこれで最後となります

私の命を売ることは生きている者が犯す
悪辣である罪のひとつとわかって
売却することに間違いありません

こちらの文面の左横に
ご署名と捺印をお願い致します

どうなされました
こちらへご記入くださいませ

そうですか
承知致しました
ご時間が必要とのことですね
後日にまたお越しの際
記入いただいたご契約書を
お持ちにくだされば
すぐにでも売却金を
お支払いさせていただきます

なおご契約書が涙で汚れた場合は
ご契約は成立致しませんので
ご注意くださいませ

では
本日はご来店
命の査定を
ありがとうございました
またのお越しを
心よりお待ちしております

#詩

ワオ!と言っているユーザー

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