よき時を思う
5月
17日
1月に出版されていたのを3月初めに気付いて
図書館にリクエストして、ようやく手元に届きました。
◇内容◇
よき時、それはかつての栄光ではなく、光あふれる未来のこと。
欅の大木たちの「ウニ、ヤニ、ハニ、アニ、ムニ、ギニ」という言葉に四合院造りの家主・兵馬が耳を聳てるところから始まる。
いつか、愛する者たちを招いて晩餐会を——
九十歳の記念に祖母が計画した、一流のフレンチシェフと一流の食材が織りなす、豪華絢爛な晩餐会。
子どもたち、孫たちはそれぞれの思いを胸にその日を迎える。
徳子おばあちゃんは、なぜ出征が決まった青年と結婚したのか?
夫の戦死後、なぜ数年間も婚家にとどまったのか?
そしてなぜ、九十歳の記念に晩餐会を開くことにしたのか?
孫の綾乃は祖母の生涯を辿り、秘められた苦難と情熱を知る——。
一人の命が、今ここに在ることの奇跡が胸に響く。
そして、最後は、四合院造りの兵馬へとつづく。
相変わらず、巧みな文章力でした。
四合院造りの始まりでは、本を閉じたくなりましたが、
次第に物語に深く入っていきました。
最後になって、再び四合院造りの家庭に着地するとは思いませんでした。
昨年まで、長生きしたくないとずっと考えていました。
それなのに天寿近くまで生きるとよく言われます。
天から人に愛情を分け与える使命を授かっていると・・・
まだまだ長い人生は、続くのだから、愉しまなくては!!
【本】