LANケーブルの性能試験(FLUKE)その10

ACR-Nの解説です、この測定はNEXTと同様、LAN伝送では重要な測定となります。
FLUKEの説明には、NEXTと挿入損失の比 と書いてありますが、イマイチわかりにくい
のが実情です。

ACR-NはNEXTとよく似た形のグラフが出力されます、その理由を解明します。
まず、最初の写真を見て下さい、これはACR-Nの最悪マージンの状態です。
まず、マージンは18.6dbで、これが全ペアで最悪の値、この時の値は75.4db、周波数
は5.125Mhz、ペアは1,2-3,6です。

次に2枚目の写真、これはNEXTのグラフです、カーソルを移動させ上のグラフの5.125MHz
を探します、ここで78.3dbの値であることを確認します。

最後に3枚目の挿入損失のグラフで、同様に5.125MHzで、この値が2.9dbであることを
確認します、重要なのは周波数です。

NEXT-挿入損失=ACR-Nとなるので、
78.3-2.9=75.4 となります。

ポイントはACR-Nの最悪マージン状態で、その時のACR-Nの値をチェックし、
この時の同じ周波数の、NEXTの値から同様の周波数の挿入損失を減算すれば、
ACR-Nの値になります。

FLUKEのデータは、合格・不合格だけではなく、このように様々なデータで構成
されていることを理解してください。

これらの組み合わせでの合否判定ですが、そこには「マージン」と「基準値」が
存在します、この事を理解すれば、ケーブルの製造・管理・検査には大きな力と
なります、この部分の解説は、ほとんどなされていないのでしっかり検証して下さい。



わかお かずまさ
VegaSystems

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