疑わず素直に受け止めてみる
6月
15日
ただ受け止めてみるだけ。
そうしたら世界が変わった。
「本当にそうなの?」
そう思わずにはいられなかった。
誰かが話すたびに
「それは正しいのか?」
「根拠はあるのか?」
慎重に物事を見極めるのは大事だ。
でも、そのせいで誰かの言葉を素直に受け取ることができていなかったんだと思う。
気づけば、なんだか自分の世界は「検証」ばかりで埋まっていた。
「納得できないと、受け入れられない」
それが習慣になっていたのかも。
誰かの助言も、好意も、まず疑う。
「信じて傷つくより、最初から距離を置くほうが安全だ」
と無意識に思っていた。
でも、あるとき感じた。
確かに傷つくことは少ないかもしれない。
でも、心が動く瞬間も、誰かの想いに触れる機会も、自分から閉ざしていたのではないか?
とある友人が、ふとこう言った。
「君と話してると、ジャッジされてる気分になるんだよね」
その瞬間、時間が止まるような感覚になった。
自分が「考える力」だと思っていたものが、「誰かの言葉を受け止める力を奪っていたんではないか」と。
誰かのお心遣いを粗末にしていたんじゃないかと。
その日、自分にひとつ決めたことがある。
「疑う前に、一度まっすぐ受け止めてみる」
次の会話の機会で、試してみた。
誰かが話すとき
「それはどうなんだろう?」
ではなく
「この人は今、こう思っているんだ」と捉える。
すると、不思議なことが起きた。
頭の中で「判断する声」が静まり、相手の表情や言葉のニュアンスが見えてくる。
ただ聞くことで、初めてわかることがあるのだと知った感じがした。
そうやって、受け止めることに意識を向ける日々が続くうちに、気づいた変化がある。
対話が深まる。
関係がほどける。
「考える」よりも、「感じる」ことが増える。
疑わずに受け止めることは、思考を止めることではなく、相手を信じることで、自分の世界を広げることだったんだ。
何も疑わずに受け止めることは、無防備になることではないんだ。
それは、まず「今ここにある言葉や感情を、ちゃんと受け取る」という選択なんだと思う。
もし、すべてを見極めようとしているなら
その前に、「ただ、聞いてみる」という方法を試してみてほしい。
信じてみたことでしか生まれないものが、たしかにあるんだ。