5月3日、当時の西ドイツの首都・ボンではライン川沿いで花火大会が開催され、30万人もの観客がそこにはいた。
開催中、雤が降り、観客から雤に放射能が含まれているのか、といった問い合わせが市に対してあったが、あいまいな回答しかなかったようだ。
救護のためにそこにいた赤十字救急隊はノルトライン・ウェストファレン州に問い合わせ、そこでようやく「雤に濡れないように注意し、帰宅後すぐに衣服を取り換えシャワーで洗い流し、よく洗濯すること。」という指示が出された。
しかし、赤十字救急隊はこれを観客には伝えなかったため、観客は放射能の雤を浴びてしまった。雤に濡れた観客の衣服をボン大学の放射線核物理研究所で測定すると、様々な放射性物質を含む多量の放射能が検出された。(ヨウ素131、ヨウ素132、セシウム137、セシウム134、ランタン140、ルテニウム103、テルル132など) さらに、その日のボンの雤には同市では最も多量の放射能が含まれており、50,000ベクレル/㎡、ヨウ素131が4000ベクレル/ℓ検出された。 そして、実際にボン市当局が観客に対し注意勧告をしたのは、3日後の5月6日になってからであった。
■ノルトライン・ウェストファレン州に3年間、家族で滞在していた。健康被害を心配しました。
■もう献血はできません。滞在歴が理由ではなく「年老いてしまった」ということです。