それでも、ふとしたときに思う。 こんなふうに、何かに感じすぎてしまう心も、 ひとつの「生きている証」なのかもしれないと。 涙しながら聴く音楽も、 立ち尽くして見上げる空も、 そういうときのほうが、本当は心に深く残っている。 美しいものは、時に悲しい。 でもそれは、きっと、 私がそれを大切に思っている証なんだろう。 今日もまた、窓辺で珈琲を飲みながら、私はそれを見つめている。