(廃墟の旅人さんより)
ふと立ち寄った散歩道。目の前に現れたのは、
今まさに崩れゆく数軒の廃屋。
すぐ隣には新築の住宅や公民館。
時代が交錯するこの場所には、誰かが生きた痕跡と、
時に置き去りにされた「記憶の空白」が広がっていました。
「古い」という言葉だけでは語りきれない、静かな終焉の物語が、
そこには佇んでいました。
■関連ページへ
滅びの美学――アートではないが、美しい。
「廃墟はアートだ」と声高に語るつもりはありません。
でも、崩れかけた瓦やひび割れた壁に、どこか抗えない美しさを感じてしまうのも事実です。
それは整えられたレトロデザインとは異なる、「無意識の造形」。
人間の手を離れたあとの姿にこそ、自然と時間が描いた真の風景があるのかもしれません。