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乾燥食品は安全だと思いこんでいませんか?

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 Yumiko HIRAI
 
 
 
 
 
はじめに
乾燥食品は、水分が少なく、微生物の増殖が抑制されるという特徴を持っています。そのため、一般的には食品安全の観点から安全な食品と認識されています。しかし、乾燥食品にも微生物の汚染のリスクがあります。特に、乾燥に強い微生物は、乾燥食品に付着したまま生存し、適切な湿度や温度になると増殖を始めます。このような微生物によって、乾燥食品の回収や死亡事故が発生することがあります。
乾燥食品の食品安全に関する問題として、具体的には、乳児用ミルクやシリアルなどの乾燥食品で発生した回収や死亡事故の事例を挙げ、その原因となった微生物の特徴や生態を解説します。また、乾燥食品の製造や取り扱いにおける衛生管理の重要性や方法についても述べます。
乾燥に強い微生物の事例
乾燥に強い微生物として、クロノバクター・サカザキやサルモネラ属菌などが知られています。これらの微生物は、乾燥食品の回収や死亡事故の原因となったことがあります。
クロノバクター・サカザキは、乳児用ミルクの原因菌として有名です。この菌は、乾燥食品の粉末に付着して生存し、水で溶かしたときに増殖します。この菌に感染した乳児は、敗血症や髄膜炎などの重篤な症状を引き起こします。米国においては死亡事故、製品回収がおきています。
サルモネラ属菌は、食中毒の原因菌として有名です。この菌は、乾燥食品の粒状や片状に付着して生存し、水分や温度が上がると増殖します。直近では米国においてシリアルの製品回収がありました。
乾燥食品の衛生管理の重要性と方法
乾燥食品の製造においては、乾燥に強い微生物の汚染や増殖を防ぐために、衛生管理特に製造環境の管理が非常に重要です。具体的には以下のような方法があります。
・ 製造環境の清掃や消毒においては、乾燥食品の粉末や粒状が落ちたままにならないように、適切な洗浄や消毒を行います。
・その際、湿式洗浄後、完全に乾燥してから生産できるかの洗浄バリデーションとともに、都度の製造前確認が必要です。
・また、定めた洗浄・消毒方法で製造環境が必要な清浄度を維持しているかの、環境モニタリングも必要です。製造工程や包装においては、乾燥食品に水分や温度が上がらないように、乾燥や冷却などの工程を適切に管理します。また、乾燥食品に空気や水分が侵入しないように、気密性や防湿性の高い包装材を使用します。
 

おわりに
乾燥食品は、製造管理を行うことで、安全性と品質を確保することができます。乾燥食品は、水分が少ないために長期にわたって保存できるという利点があります。そのため、微生物汚染のリスクがないと考えがちですが、そうではないことを知り、製造環境が適切かの確認が必要です。

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