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"#詩"の検索結果
  • #国立競技場詩(140字詩)

    六十八の職人が 生涯最後の仕事として 持病に耐えながら オリンピックの聖火台 鋳型を完成させる しかし、翌日に鋳鉄を 流し込むと鋳型は大破 その職人は床に伏せ 帰らぬひとに 無念を晴らせと息子ら 納期直前に完成させた 受け継がれた魂の聖火台に けして消えない炎が立った...
  • #作業服詩

    胸のポケット キャップが外れ 赤マジックのインクが漏れ 滲んでは刺されたようだ 軋む現場に重たい身体 ほこり舞う先の知らぬ解体 時代に取り残された 流行の成れの果て 我も崩れそうな身体で バーベルを掲げ 壊れゆく惻隠の赤が広がる...
  • 自由がある

    僕らは始まり方も 教わっていない自由がある 僕らは終わり方も 教わっていない自由がある 残酷な自由が不自由を叩く 優しさが不自由を抱く 僕らは呼吸の仕方も 教わっていない自由がある 僕らは歩き方も 教わっていない自由がある 残酷な自由が不自由を叩く 哀れみが不自由を抱く 僕らは始まり方も 教わってい...
  • 吹き出しの空白迂回

    爪を噛む夕暮れ時に 僕は水たまりを歩く 水たまりは空を歩き 空は水たまりを歩き 水たまりは僕を歩く 幻は赤に染まり笑う 終わりたい瞳の過去 あるものは越えずに ないものばかり光る 始まらない瞳の未来 粉々にされた夕暮れ 月から垂れた操りの 縁取りだけある心で 僕は水たまりを歩く 水たまりは僕を歩く...
  • ご忠告は迷惑だなあ

    なんでもかんでも 詩にすればいいってもんじゃない お前の詩は感動がない しょぼい詩ばかり書いて ここ数年で言われたことだ これはどう考えても 私のことを思っての言葉ではない ひとりで詩を書き ひとりで満足してきたが 表現を外に向けて発信したら なんだかんだ言われる なんでもかんでも詩にするから いい...
  • ブランコオジサン

    公園でリハビリあんど詩作!
  • #電気詩

    電気なんてなかった時代 静電気の発光を 何だろうと思っていたのだろう 雷の赤ちゃん? 痺れは誰かの祟り? かまいたち? 得体の知れない 現象だったに違いない はて、僕がUFOを見たのを 未来の人間は証明してくるのだろうか...
  • ー 垂れ先の君 ー

    何時だって君は迷走 僕の熱帯魚をつかめないでいる 時の鳴門に埋もれてしまい 揺れるオーロラとなり 奇麗に尾を振りながら君は擬餌針 底の主も操れない固執 君は不自由な鱗の悲しみにより 未だに美しさ知らずの美しさを持つ 君は知らずの擬餌針 僕の熱帯魚をつかめないでいる...
  • #世界気象詩

    僕の気性は晴れたり曇ったり 世界の気象も晴れたり曇ったり 最近は天気予報が高い確率であたる 寒くなるとか暑くなるとか 傘が必要とか花粉が多いとか できたら僕の一日の気性も 予想してくれたら あらかじめ心得て過ごすのに 世界の気象は読めるようになるが 僕の世界は全く読めない...
  • 春の雨に

    桜も濡らす雨 染み込む冷たさに身体を丸め 何処へ行くわけもなく 傘に落ちる疎らを聴き 弾く気持ちに同情しながら 街をふらついて 霞んだ一枚の絵になってしまう街 誰もいないほどに響く音 離れるほどに近づいてしまう自分へ...
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