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投稿日 2016-11-03 22:40
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
どれ程の詩を書いたのなら 私は詩になるのだろう 吐き出す言葉 詩作の毎日 無我夢中 幸福 尽きる日 言葉を枯らした魂 私は詩になるのだろう 身体に感謝しながら書き終えて...
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投稿日 2016-11-03 18:35
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
君は僕の月でした。 けして太陽のようにキラキラした存在ではなく、薄暗い魅力を持っていた。過去は語らず、微笑みを忘れたかのように振る舞う女の子。僕が積極的に関わろうとしなければ、いつでもゼロの関係になってしまう。だから話し掛けていなければ君の気持ちは、何処かへ舞ってしまう気がしていた。野良猫のようにす...
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投稿日 2016-11-03 15:46
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
公園 図書館 駅前のロータリー そびえ立つ集合住宅 斜光により切られた生活 コンビニストアの百円コーヒー 餌を求めるハト 冷たいベンチ 関わりを遠ざけた時間 自分の存在を分解 堕落に水平のカッター 薄められた空に月と星 冷えた紙コップ 冷えたカラダ 冷めてゆく黄昏 終演 残像は暗闇 振り出しの帰宅...
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投稿日 2016-11-03 12:17
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
そよそよと吹く風に揺られて コスモスは仲よく学芸会 僕らの組織とは違う ぎすぎすした縛りはないようだ どちらかというと 僕らは風に吹かれると ガムシャラになって進み 身を粉にして頑張るのだが コスモスは自然の力を受けながらも しなやかに柔軟で強かったりする 同じ地球に生きているのに 違う世界で生きて...
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投稿日 2016-11-02 23:22
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
場所は自宅の近く とくに大きくなくてもよい どちらかというと 殺風景ぐらいのほうが落ち着く だけど、たくさんの木が茂っていて 風が心地よく吹き 日差しが葉の隙間から零れて 子どもはそこそこ賑やかでも大丈夫 どちらかというと話し掛ける ひとがいないほうがよい アイパッドに詩を集中して書くから でも、画...
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投稿日 2016-11-02 14:34
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
二十四年ぶりの献血 色あせたカードを差しだすと 「この古い献血カードを見るのは二度目です」 受付の方が今日はレアなものを見れて嬉しい そんな表情をしていた 机の引き出しを整理していると 懐かしい献血カードが出てきて 中を開くと十七回の献血をしていた 十代、二十代のころは ビスケットとジュースを飲みに...
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投稿日 2016-11-01 09:54
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
空を抜け 屋根を抜け 布団を抜け 私の体に落ち 昨日の抜け殻に 響いていた しんしんと 今日の始まりが 沁みてくれば 懐疑に心馳せが降る...
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投稿日 2016-10-31 10:00
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
送った手紙はニ年前 今でも返事を待っている 彼にとって私は友人でなくなったのか 私にとっても彼は友人ではなくなったのか 彼は精神の病を持ち 三十年ほど病院で暮らしている 私とは半年に一度ほど電話で話をしていた そして、最後に話したのは 共通の友人が亡くなったことを私から伝えた時 「ハルオが癌で亡くな...
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投稿日 2016-10-31 07:19
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
なに成し遂げるわけでもない日々の徒然に、 燃え尽きた枯葉が僕を笑っています 曇りない充実を得るための夢は想像できず、 景色を眺めながらこころ泳がせて詩を認める 生きるための紐付け 充分に思えるのは時の力 押し寄せて重なってゆく、 過去の機微はとても恥ずかしいのですが、 それでも歌え歌えと今の自分を奮...
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投稿日 2016-10-31 00:30
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
僕らの想像は どこか超えていない this time それでも進んでいる cheap ticket 聞こえない叫び 届かぬ心象は maybe maybe 手応えのない empty box 僕らはチューインガムを膨らまし 蹴飛ばす空き缶の roll over 露骨な若さを遠ざけ this time 知...