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投稿日 2019-09-20 20:09
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
警視長捜査二課の32歳の女刑事「郷間彩香」警部補を主人公とし、第12回『このミステリーがすごい!』大賞の大賞受賞作『警視庁捜査二課・郷間彩香 特命指揮官』(2014年1月刊行)にはじまり、本書はシリーズ5巻目になり、5篇が納められている短編集になります。「捜査二課の郷間班」に所属する4人のはぐれ刑事、「鈴木」・「秋山」・「三浦」・「佐藤」たちが、「郷間彩香と関わるな。」との噂を聞きながら、それぞれの捜査の過程で「郷間」と関わり、刑事としての役割を見つめ直してきた過程が描かれています。女刑事の代表的な登場人物としては、<誉田哲也>の『ストロベリーナイト』で始まる 「八神瑛子」 もはずせませんし、...
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投稿日 2019-09-13 21:13
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ファルコン
2018年・第16回「このミステリーがすごい! 大賞」の優秀賞受賞作 「究極のドグマ」 や <誉田哲也>の 「プラチナデータ」 でも登場していますが、改めて同一人物であるという 絶対的証拠だけに、それを利用する国家権力の怖さを再認識させられる構成でした。
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投稿日 2019-09-10 20:09
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書籍のタイトルに「事典」とありますが、「事典風」にまとめられた大阪弁のエッセイ集といった趣の一冊でした。は、上方講談(講釈師)の大名跡で、著者は三代目<曲堂小南陵>から、四代目<旭堂南陵>を、2006年8月18日に襲名しています。2011年には、寄席芸人として初め博士号(大阪芸術大学)を取得という経...
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投稿日 2019-08-31 20:01
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普段気軽に読んでいるエンターティナメント的な小説から少し離れる内容の一冊です。著者の<荒木源>「1964年~)氏は、京都府生まれ。洛星高等学校卒、東京大学文学部仏文科卒、朝日新聞社に入社。2003年、『骨ん中』でデビュー。2010年に ...
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投稿日 2019-08-23 20:23
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本書は、警察小説の短編4編を収録したアンソロジーです。どの作家もその世界では第一人者の作家ばかりで、密度の濃い内容で楽しめました。<五十嵐貴久> 『汚名』かって捜査一課の刑事だった父に憧れ刑事になった「千田志朗」ですが、捜査中に同僚を見殺しにしたという汚名をきせられ、退職した父を嫌い、その後縁を切っ...
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投稿日 2019-08-19 20:08
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神奈川県警の不祥事を調査するために全国から集められた5人の刑事が活躍する 、『時限捜査』 (2017年12月14日刊行)に次ぐのが、本書『凍結捜査』(2019年7月25日刊行)です。捜査を通じて交際を始めた警視庁捜査一課の<神谷悟郎>と北海道警函館中央署の<保井凛>ですが、東京から休暇で出向いた<保...
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投稿日 2019-08-12 23:08
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これからの数世紀にわたり、地球温暖化問題が人類を悩ます最大の課題になることは間違いないことです。気候変動に伴う直接の災害にとどまらず、気温上昇に伴う疫病、居住に適さなくなった土地からのあふれ出る難民、政治紛争など、その影響は計り知れません。それでも、現状は温暖化への政策対応は遅々として進んでいません...
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投稿日 2019-07-31 20:03
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『自覚:隠蔽捜査5.5』 に次ぐシリーズ8作目が本書『去就』(2018年2月1日文庫刊行)です。主人公は大森署署長の<竜崎信也>、東京大学法学部卒のキャリアとして、警視庁総務課長としてエリートコースを歩んできていましたが、息子の不祥事で、警視長の肩書のまま大森署の所長に降格人事を受けながらも、持ち前...
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投稿日 2019-07-23 20:03
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本書は、尾張国の戦国大名<織田信長>の次女として生まれ、のちに蒲生氏郷の正室となる「冬姫」(永禄4年(1561年)~寛永18年5月9日(1641年6月17日))の、10歳から物語は始まり、亡くなるまでの戦国時代の武将の娘としての数奇な障害を描いた歴史長編小説です。永禄11年(1568年)、<近江六角>氏の旧臣の<蒲生賢秀>が<織田>氏に臣従したとき、<信長>は<賢秀>の子<鶴千代>(後の蒲生氏郷)を人質として取りましたが、その器量を早くから見抜いて、永禄12年(1569年)の大河内城の戦い後に自らの娘「冬姫」を与えて娘婿として迎えました。2人の間には息子の<蒲生秀行>と娘(前田利政室)をもうけ...
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投稿日 2019-07-13 21:07
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ファルコン
著者の時代小説を読むといつも感じるのは、結末のさわやかさが素晴らしいのだと、改めて感じさせてくれる一冊でした。鵜の島藩領内の沼口宿にて、一人の武士の遺骸が海岸で見つかりました。男は隣接する日坂藩の青葉堂村塾の教授「梶与五郎」で、鵜の島藩家老の三男でもありました。村塾で「梶」のかっての教え子「筒井恭平...