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投稿日 2008-12-15 20:12
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書『イン ザ クローゼット ~blog中毒~』(河出書房新社)は、<藤原亜姫>によるケータイ小説として、モバゲータウン(およびE★エブリスタ)内でケータイ小説として発表された作品であり、2008年7月から9月にかけてモバゲータウン内の小説ランキングで1位をとり書籍化されました。田舎から15歳のときに上京してきた16歳の「アタシ」は、無教養・中卒で容姿やスタイルにもコンプレックスがあり、都会に住む富裕層の若くて綺麗な女性に憧れています。ふだんは美容師として薄給で働いていますが、あこがれの綺麗なお嬢様になるために整形手術を受けることを決意し、その費用を工面するために「レイナ」と名乗って風俗店(ホ...
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投稿日 2008-12-12 21:28
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
マサチューセッツ州の警察捜査官<ウィンストン(ウィン)・ガラーノ>を主人公とするシリーズ 『捜査官ガラーノ』 に次ぐシリーズ2冊目が本書です。美人で政治権力と自己愛が強い地区検事<モニーク・ラモント>の命令で、<ウィン>は45年前に発生して未解決である盲目のイギリス人被害者<ジェニー>の絞殺事件を再...
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投稿日 2008-12-08 16:21
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
副題に「警視庁特殊犯捜査係」とあり、所属する27歳の<門倉美咲>巡査と25歳の<伊崎基子>巡査を主人公として、物語は構成されています。都内の住宅地で発生した人質籠城事件に、所轄や機動隊とともに特殊犯捜査係も出勤、犯罪心理に長ける<門倉>は籠城犯人への差し入れ役として住宅の中に入り込みますが、犯人の要求で下着姿のままの写真をスクープされ、所轄へと左遷、一方<伊崎>は女性初の「SAT」隊員として転属していきます。この籠城犯人<岡村>が、かって8歳の<田辺利憲>を誘拐して5千万円を奪った5人グループの一人だと判明、所轄で地道に捜査を続けている<東弘樹>警部補は<岡村>から、主犯は<ジウ>という20歳...
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投稿日 2008-12-05 10:30
四季織々〜景望綴
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keimi
そろそろ、雪に変わりそうです。クリスマスの鈴の音も遠くから聞こえてくるようです。クリスマスの本ではないけれど、まず連想するのは『黒ねこのおきゃくさま』です。ルース エインズワース (著) 荒 このみ (翻訳) 山内 ふじ江 (絵)福音館書店ある土曜日の嵐の晩、貧しいひとり暮らしのおじいさんのもとに、一ぴきの黒ねこがやってきました。やせ細り、びしょぬれになってふるえている黒ねこを哀れに思ったおじいさんは、わずかばかりのミルクとパンを全て与え、さらには土曜日の晩だけ食べるとっておきの羊の肉までやってしまいます。震える黒ねこに残っていた薪を全て暖炉にくべてあたためてやるのでした。翌朝、黒ねこは「おじ...
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投稿日 2008-11-30 15:00
四季織々〜景望綴
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keimi
憧れのひとを描いた絵本。『エマおばあちゃん』ウェンディ ケッセルマン (著), バーバラ クーニー(絵),もき かずこ (翻訳)72歳で、ひとりぐらしのエマおばあちゃん。ふだんは、しましまねこと静かにくらしています。お誕生日にあそびに来た子どもや孫たちからお祝いにもらった絵をながめているうちに、おばあちゃんは自分でも絵を描いて見たいと思いたちます。誰にも頼らずにしっかりと自分の道を生きて行くおばあちゃん。そんなおばあちゃんになりたいです。先日の公立高校説明会で、この辺りでは珍しい単位制・定時制高校の説明を聞きました。単位制なので、自分で履修単位を組み立てます。その高校に72歳のおばあちゃんが入...
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投稿日 2008-11-28 15:55
四季織々〜景望綴
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keimi
『くものがっこう』みらいなな/文 いけずみひろこ/絵 童話屋くもの子どもたちは、大きくなると雲の学校に入って立派な雲になる練習をします。新入生のうんぼく、うんなん、うんせい、うんとんは、担任の教頭先生からいろいろな形を習います。丸や四角になったり、小さくなって晴れた青空を作ったり、様々な形を作ります。隙間のない曇り空が出来たら、卒業です。卒業式には、素敵な大自然の贈り物が届きます。『葉っぱのフレディ』〜いのちの旅〜レオ・バスカーリア/作 みらいなな/訳 童話屋春夏秋冬の季節に生きる葉っぱのフレディと仲間たちの一生を綴ったものです。原作は、幼稚園児から理解できるのに、訳が難しいと聞きました。確か...
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投稿日 2008-11-17 21:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
一般的に(上・下)本の場合は同時発売されるのが多いと思いますが、本書は2か月おいて(下)が出版され、待ち遠しい一冊でした。
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投稿日 2008-11-15 21:25
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
刑事を主人公に据えた小説は、地道な捜査と推理で犯人を追いつめていくタイプと、悪徳刑事とに分かれますが、本書は完璧なまでに後者です。主人公は赤坂署捜査課強行班に所属する<名和平太>44歳、三流大学出ながら28歳で警部補試験に通りノン・キャリアの道を快進していましたが、いまはさぼりまくる中年刑事に落ちぶ...
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投稿日 2008-11-11 21:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
民主化運動の大きな変節として、1989年6月4日に起こった「第二次天安門事件」は記憶に新しいところです。本書は2008年8月8日に開催された「北京オリンンピック」以降、役人の腐敗、農村の貧困等の人民の不満が噴き出す2014年から2015年を舞台にした近未来小説です。東西新聞社の<田波慶介>は北京支局...
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投稿日 2008-11-08 11:08
四季織々〜景望綴
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keimi
◆「平安の配彩美春夏秋冬 かさねいろ」長崎巌/監修 ピエブックス真っ赤な紅葉に秋を感じ、純白の雪をもって冬を象徴させる日本人は、古来より四季の移り変わりを、身の回りの色彩の微妙な変化に感じとってきました。「重色目〜かさねいろめ」と呼ばれる配色方法は、袷わせ仕立てされた衣服の表地と裏地の配色です。四季の変化に伴って刻々移り変わってゆく色彩を、人々にとって最も身近な衣服に反映させて、己が身を美しく飾るというアイデアであり、自然の美を洗練された形で身に纏うという高度な美意識でもあります。〜はじめにより抜粋◆「色の名前」近江 源太郎/監修 角川書店身の回りのさまざまな事物のなかで、人間はどのようなと...