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  • Signal

    天井は赤色、壁は黄色、床は青色の箱に中に立っている。その箱は一辺が五メートル程の立方体で造られていた。僕がなぜこんな所に閉じ込められているのかは分からない。これが現実なのか、夢なのかも全く見当が付かない。いったい、何がどうしたと言うのだ。そして、僕は誰なんだろう。家族はいるのだろうか。帰る家はあるの...
  • 全集を綴る

    過去の感情を忘れられず 辛い後ろ側で如何にか楽しもうと 心に図太さが育った スマートな大人にはなれない 詩人がいる訳で 欠けていた慰めを求め 旅するみたいに詩を綴ったりする 過去の心情を探る 未来へ進むことに繋がり重ね合い 分厚くなる詩人の全集であり 改訂される人生は過去と未来の協奏曲 懐かしき匂い...
  • 平和の歌/戦争を考える

    わざわざ不安になれとは言わないが アニメーションみたいに ボタンが花となったりはしない 平和を考えるために 戦争を考えなくてはならない 殺し合うために生まれたのか 戦争を望む者は 自分や愛する者が 殺される想像をしただろうか 自分達の平和のため 戦争は必要なのだと言うのか インターネットにより 世界...
  • 身体心象

    軋む身体は痛みと痺れ 日々に学ぶ有限の命 だからこそ 時をグッと引き寄せ 今は生きていたい 焦りに煽られ 疲弊してしまう心身 覚悟はできているつもりが 気を抜くと襲いかかる 価値のない自分を許せなくて どうして、の 未熟は止まらない この世界で何を 成功させたいと思っているのか 証を高台に置こうと、...
  • にょき

    光に向かう力 伸びる力 にょき にょ き...
  • なんでもない半日の物語

    さてさて、なんでもないだろう一日が始まった。よっしゃ行くぞ、図書館に。そんなに気合を入れなくても良いのだが、気合いを抜くと半日はすぐに過ぎてしまう。先週はダラダラしてしまって、後で自分の溜息に気分が悪くなってしまったから。 昼過ぎ、今日の図書館は閑散気味だ。春の太陽が燦々、世間は観光にでも行っている...
  • ヤバい

    そんな褒め言葉がある時代 やはり個性的な表現に 人々は魅了されるのだろう そこから力をもらったりする 人と比較して 世間と比較する それは社会でのお話し でも 自分のヤバい可能性を信じる それが大切なのかもしれない ところで 何が大切なのか 君はそう問いかけてくるかもしれない それは意外と簡単なこと...
  • 夜に咲く花は……

    夜に咲く花は 俯きながら 眠ってしまった 咲く意味を 考え過ぎては 疲れたのだろう 夜に咲く花は 眼を閉じず 眠ってしまった 話し掛けても 言葉なき物語の中で 孤独を見つめ 夜に咲く花は 心を置いて 眠ってしまった 固まったカラダ 其処にいるようで 何処にもいない...
  • 瞬かせる春

    言葉なく仏の空 誠の露は零れる夢 何処へ行くの我が調 知らずも善かれと率爾 其れでも野の上 明媚、明媚、明媚...
  • 一本の木

    抜け出しだ暗闇から どこまでも広がる青を知った たくさんの手が方々に出て 風を抱きしめているつもりが 風に吹かれていたことも知った それ程までに僕は小さかった 悲しみのお別れも知りました 手元の生きる瑞々しさを吸いとられ 枯れて僕のもとから落ち それは頬をすべる涙のように どうしようもなく切なくて ...
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