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朝、昼、晩の寒暖の差が日を追うごとに増してきているようだ。ジャケットのボタンを留めようとして、街灯と街灯の狭間を照らすかすかな光にふと気づいて見上げた空に、思わずこちらから微笑み返したくなるように、月が満面の笑みを浮かべこちらを見ていた。 微笑み返したくなった自分に滑稽さを感じて今度は吹き出したくなる始末。清廉な気持ちもまたたく間に消え去ってしまったが、背後にひかえるまたたく星といっしょに夜道を照らし、自分の後先左右とついてくる透明で柔らかな存在は、何かしら抱擁感と懐かしさを覚えるものだった。 輝くばかりの朝日がやがてその姿を見せるとわかっていても、それまでの時間がとても長いと感じるときが...
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もう巷ではクリスマスモードに突入しています。今朝も中央林間校近くでは街頭でサンタがずっとクリスマスソングを歌っていました。きっと、毎日毎日ずっと歌い続けていることでしょう。 しかし、このロボットのように中学受験でも毎日毎日継続する重要性が問われています。その柱は「計算」と「漢字」です。意外にこの柱...
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最近、訪れた古書店に多くの復刻本と浮世絵の解説本が積んであった簡単に手が出せるモノを4冊ゲット「浮雲」 二葉亭四迷 明治二十年六月 金港堂原亮三郎支店「海潮音」上田敏 明治三十八年十月十三日 本郷書院「思ひ出」北原白秋 明治四十四年六月五日 東雲書店「あらくれ」徳田秋声 大正四年九月五日 新潮社浮世...
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今年の流行語大賞の候補もでたようです。書店に行くと「〜品格」「〜コミュニケーション」と書名がついた本が売れています。そんな中、手にした本「世界一やさしい問題解決の授業」(ダイヤモンド社 渡辺健介著)はおすすめです。中高生向けに書かれたようですが小学高学年なら充分理解出来ますし、アイディア満載で大人も...
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先週の日曜日に心理学者の平木典子先生の講演をききに行きました。数十年前アメリカで勉強され帰国されたときには相手にされなかったアサーションという行動療法の一つが今になって脚光を浴びはじめているそうです。アサーションというのは自他を尊重し、自分の気持ちを押し殺すことなく相手の気持ちも無視することなく歩み...
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今日は詩人中原中也の七十回忌、また、今年は生誕百年にもあたります。学生時代に現代詩を専攻し、中也の評論家の吉田燕生ゼミに所属していた私にはカレンダーに印のある日でした。詩集「在りし日の歌」を読み返そうかと思いながら手にした今朝の日経新聞の春秋というコラムにちょうど中也の詩のことが載っていました。二歳...
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外出したついでに来年のカレンダーを購入しました。早速家族の誕生日、記念日を書き入れて今年のカレンダーの後ろに吊り下げました。私は17年間同じ伊東屋のオリジナルカレンダーを使い続けています。何の変哲もない日付だけのものですが形状がかわらず、ストックも17冊になりました。日記と違い家族の予定だけが色分け...
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今夜は私の住む池上、池上本門寺のお会式です。たくさんの出店が出て街を万灯行列が練り歩きます。住み始めて27年になる門前町、池上はお寺の行事とともに季節をむかえます。開けた窓からはお囃子の鐘の音がまだまだ聞こえてきます。そして、この時期を過ぎると朝晩の冷え込みを感じ始め急速に秋が深まっていきます。境内...
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相変わらずレストラン化している首都圏の電車内ですが、今日はすがすがしい子ども達の態度に心があらわれました。 今日は横浜市内のある共学校に行ってきました。こんな人相の悪いおじさんにも関わらず、目の前を通る生徒(中学生〜高校生)がみな元気に「こんにちは!」とか「ウィッ〜ス!」と挨拶をしてくれます。しか...
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徐々に夜の空気が澄んできました。夏にはガスがかかったように見えていた満天の星もその瞬きが段々キラキラと美しくなってきました。 冬の空と言えば「オリオン座」です。冬の真夜中に南中します。この星座をつかさどるのは巨人のわきの下と説明されアラビア語の語源で”白い帯をした羊”と呼ばれるベテルギウスです。太陽から500光年の位置に赤く光り約5年の周期で明るさを変える変光星で、大きくふくらむと太陽の1000倍、小さく縮んだときでも700倍もあるという年老いた星です。日本では平家と源氏の赤旗、白旗になぞらえてベテルギウスを「平家星」と呼んだそうです。 そしてアラビア語で”巨人の足”と呼ばれ青白く輝くの...