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投稿日 2012-03-06 20:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
『サクリファイス』というタイトルだけでは、どのような小説なのか理解しにくいのですが、表紙の写真の通りプロのロードレースを舞台とした、青春小説でもあり、ミステリーでもある小説です。主人公の白石誓は、陸上選手でしたが自転車競技にあこがれ、ロードレースの世界に飛び込みます。所属したチームでは、プロ選手とし...
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投稿日 2012-03-06 20:00
日々是勉学
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らっち
2月の読書メーター読んだ本の数:7冊読んだページ数:1598ページナイス数:17ナイス小商いのすすめ 「経済成長」から「縮小均衡」の時代へたぶん、僕が今後やっていきたい仕事の進め方が書いてるんだと思うが、漠然としていて把握できていない。時間をおいて読んだらちょっとは分かるんだろうか? 気になる一文:おとなとはなにかということが問題になるでしょうが、とりあえず自前で生きているひとびとだと言っておきましょう/責任がないことに、責任を持つときに、はじめて「いま・ここ」に生きている意味が生まれてくるからです/端的に、小商いは、存続し続けることが、拡大することに優先するような商いのことです読了日:02月...
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投稿日 2012-03-04 19:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
講談社100周年記念の一環として『悪道』が出版され、2011(平成23)年に第45回吉川英治文学賞を受賞しています。五代将軍・綱吉の急死をうけて、権臣・柳沢吉保は秘密裏に影武者を立てて徳川家存続を図りますが、陰謀に気づいた伊賀忍者の末裔・流英次郎に刺客を向けるという荒筋でした。『悪道 西国謀反』では...
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投稿日 2012-03-01 15:33
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
早稲田大学競走部駅伝監督である渡辺康幸さんの著書です。『自ら育つ力』(日本能率マネージメントセンター)を、2008年に出版されていますが、昨年の第87回箱根駅伝において18年振りに総合優勝をを果たし、新たに1章を追加されての文庫本化です。度重なるアキレス腱のトラブルで29歳で現役を引退、以後母校早稲...
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投稿日 2012-02-28 20:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
著者の本は、『女神』 (光文社文)・ 『汝の名』 (中公文庫)・ 『澪つくし』 (文春文庫)と読んできて、4冊目になります。どの作品にも共通して感じることは、「女」の執念・怨念・すさまじさです。お化けは男も女もおりますが、幽霊は女性だけということを、いつも認識させられます。今回登場する主人公の<南欧子>は、34歳。学生時代はクラスの人気者でしたが、今は三流会社の出版社に勤め、妻子持ちの男性と付き合うみじめな生活をしています。そんなとき、破格の好条件でヘッドハンティングされ、雇い主が分からないままに雇用「契約」を結びます。この雇い主、昔学生だった頃に<南欧子>にいじめられた恨みを、20年後に復讐...
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投稿日 2012-02-26 19:22
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
著者は、2002年に<第1回小学館文庫小説賞>を 『感染』にて受賞し、その後2005年に文庫本化されています。2作目からの『転生』、『繁殖』、『再発』、そしてこの5作目の『潜伏』とも、すべて小学館文庫のための書き下ろし作品です。大阪大学大学院医学系研究科を卒業、日本経済新聞社に就職し、医療技術・介護・科学技術等の取材をしながら、『感染』受賞を契機に作家に転身の経歴です。小学館文庫の5冊以外にも著作はありますが、どれも医学ベースの作品で、経歴に裏打ちされた記述は、面白く読める作品ばかりです。この『潜伏』は、アルツハイマー病の患者が連続して殺される事件を発端に、叔母の死に疑問を抱いた35歳の独身女...
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投稿日 2012-02-24 20:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
主人公の芹沢晃は、若い頃はバックパッカーで世界中を旅していましたが、今は遊園地でカエルの着ぐるみを着てバイト5年目の30歳です。日々、小さな子供相手に明け暮れているなか、突然彼を父親だという少年が飛び込んできます。芹沢がアメリカ滞在中に、関係を持った女性が母親として話しは進んでいきます。少年は母から...
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投稿日 2012-02-22 20:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
在宅医療を推し進めている 平野国美さんの『看取りの医者』 を紹介しましたが、今回は東京・山谷のドヤ街の一角で行き場のない人々が寄り添う「きぼうのいえ」が舞台の、ノンフィクションです。元蒸気機関車の運転手、元731部隊員、元板前、元ヤクザ等、それぞれの人生を歩んできた人たちの人生の聞き取りを通して、最後を「看取る」スタッフ達との心温まる交流が描き出されています。以前に中村智志さんの『段ボールハウスで見る夢』という新宿のホームレスを取材した本を読み、緻密なな取材と暖かい目線に感動しましたので、躊躇なくこの文庫本を手に取りました。「きぼうのいえ」は民間人が経営している<ホスピス>ですが、病院などに...
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投稿日 2012-02-19 20:12
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
終末期医療の訪問医として、2002年につくば市で開業された著者の感動の実話が、9編収められています。1950(昭和25)年当時は、8割の方が自宅での在宅死でしたが、1976(昭和51)年を境に病院での院内死が逆転、今では家族に看取られての在宅死は1割になっています。<在宅医療を成功に運ぶためには、医...
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投稿日 2012-02-17 20:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
古今東西の「ヌード画」を通して、その当時の美術界の流れ、書かれた時代の社会背景等を巧みに書き込みながら、名画と言われる作品の解説書です。<ヌードは、単なる裸体のデッサンでもなければ、性的なエモーションを呼び起すための手段でもない。自分自身の理想や欲求やあこがれを写し出す鏡なのである>の著者の言葉通り...