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27. 免疫と不育症の関係

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27. 免疫と不育症の関係
免疫というと、たぶん抵抗力と考えませんか。

抵抗力と考えていいのですが、

もう少し、詳しく言うと、

免疫とは、

自分以外の異物に対して、攻撃して排除する

体の防衛システムのことです。

免疫を担う免疫細胞は、白血球の仲間であり、

体の骨髄で作られています。

骨髄とは、すべての骨の内部の空洞にある

どろどろした液体のことです。



ここで強調したいことは、

免疫とは

自分以外のものに対して攻撃するのですが、

自分という識別は、

自分の細胞表面の標識を識別して、

それ以外は

自分ではないと判断するという事実です。



フランケンシュタインの場合を考えてください。

中枢神経系のかたまりである頭と

大きな体をくっつけたわけですが、

この場合、

自分とは頭か体か、わかりますか。



実は、骨髄が多くある

体が自分になります。

ですから、実際には、

体 が 頭 を 拒 絶 して排除するのです。





ここで、妊娠した場合の、

子宮のなかの赤ちゃんについて

免 疫 的 に考えてみてください。



赤ちゃんは、

半 分 が 自 分 であり、

半 分が 旦 那 さ ん なのです。

ですから、赤ちゃんは、妊婦さんからみて、

免疫的によく似ていますが、もちろん、自分ではないのです。





妊娠がうまく維持するためには、

免疫的に、この



あ  い  ま  い  さ 



が極めて大切なのです。





妊婦さんが子宮内の赤ちゃんに対して、

その半分の自分の部分に、間違って反応してしまうと、

自己免疫異常になります。

その一部には、

自分の凝固系のたんぱく質等にも反応してしまう、

いわゆる、



抗 リ ン 脂 質 抗 体



という自己抗体があるのです。





また、半分の旦那さんの部分に対して、

強く反応してしまうと、

拒絶して排除してしまいます。

この反応のひとつに、



ナ チ ュ ラ ル キ ラ ー 細 胞 



の異常活性があるのです。
#同種免疫 #抗リン脂質抗体

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