佐渡徒歩周遊紀行-15
6月
24日
時鳥(ほととぎす)、早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす、夏は来ぬさみだれの、そそぐ山田に
早乙女(さおとめ)が、裳裾(もすそ)ぬらして
玉苗(たまなえ)植うる、夏は来ぬ橘(たちばな)の、薫るのきばの
窓近く、蛍飛びかい
おこたり諌(いさ)むる、夏は来ぬ楝(おうち)ちる、川べの宿の
門(かど)遠く、水鶏(くいな)声して
夕月すずしき、夏は来ぬ五月(さつき)やみ、蛍飛びかい
水鶏(くいな)鳴き、卯の花咲きて
早苗(さなえ)植えわたす、夏は来ぬ「卯(う)の花の、匂う垣根に」は、やはり、ウノハナが香るのではなく、白い花が美しく映える状態をいっているのでしょう。
「『にほふ』」は、『美しく色づく、美しく 映える』という意味で、元々、目で見て美しいことを表す言葉でした。平安時代に、においに 関する意味が加わって、現代では、視覚の意味が消えて、嗅覚(きゅうかく)の意味だけが残りました」(インターネットサイト「のぞきみ 日本語・日本文化」)
佐々木信綱さんは、ここに古語を使ったのだと思います。 ユキノシタ科ウツギ属の落葉低木です。
確かに鼻を近づけても匂いはありません