リビングトラストとは日本語でよく「生前信託」と言われますよね。「リビング=生前」、「トラスト=信託」ですから、直訳は間違っていませんが、ニュアンスが違うと思います。。。 「生前信託」って言われてもピンときませんよね?私もピンときません。自分の財産を誰かに委託しちゃうの?と思われる方もいると思いますが、違います。 アメリカには数十種類ものトラストがあります。その一つがRevocable Inter-Vivos Trust という種類のトラストで、通称「リビングトラスト」と呼ばれます。 この「リビングトラスト」は「書類」です。書類に名前をつけます。そして個人名義で所有している財産を(生前に)そのトラスト名義に変更しておきます。書類に、死んだ後にトラスト名義で残った財産をどうするか「誰に何を託すか」を予め明記しておきます。つまりトラストは遺言書の役割を果たします。 自分が生きている間は、トラスト名義に変更した財産もいままで通り自分の財産として扱うことができる、という特徴があるトラストです。リビングトラストのタックスIDはご自分のソーシャルセキュリティ番号です。つまり自分とトラストが一体化する感じですね。お亡くなりなったら、トラストは法人の扱いになります。トラスト名義の財産は「個人の遺産」 ではなく「法人の所有財産」とみなされるため、 プロベートの対象になりません。「リビングトラスト」はプロベート回避のために用いられることが一般的です。 簡単にいうと、リビングトラスト=「プロベートが回避できる遺言書」といったニュアンスでしょうか。生前信託っていう直訳はおかしいんじゃないかな?ずっと思っていました。(もちろん、法的にはもっと奥が深いんですけど。詳しくはぜひお問い合わせください。) ******************************************************************************************* 当事務所ではカリフォルニアとハワイに住む日本人や、アメリカに不動産や金融資産を有する日本居住者のための法務サービスを提供しています。リビングトラストを始め、アメリカの相続やプロベートを回避するためのエステートプランが専門です。 ******************************************************************************************* 弁護士 佐 野 郁 子 弁護士法人 佐野&アソシエーツ 本社:2173 Salk Ave. Suite 250 Carlsbad, CA 92008 支社:デルマー・オレンジカウンティ・トーランス・ホノルル 電話番号:800-590-0586 ファックス番号:800-590-1815 ホームページ:https://www.sano-associates.com フェースブック:https://www.facebook.com/sanoandassociates/ サンディエゴタウン:https://www.sandiegotown.com/shop/2491/sano-associates-pc/ ロサンゼルスタウン:https://www.losangelestown.com/shop/5607/sano-associates-pc/ ハワイに住む:https://www.hawaiinisumu.com/lawyer/46 連載コラム『現地の専門弁護士が教える「アメリカにある財産」の相続対策』:https://gentosha-go.com/category/k0150_1