フリースペース
それぞれの終わりには、
必ず新しい始まりがある
日没時間が段々と早まっています。
17:30にはすっかり山の向うへと消えてしまいました。
快晴の日のお疲れさまの夕日は、雲一つありません。
『お江戸の百太郎』
那須正幹・著 長野ビデ子・画
岩崎書店
子どもたちが小学生の頃、童話館ぶっくくらぶで、毎月本を取っていました。
その時に届いた本です。わたしは、未読でした。
読書の秋になって、何か本が読みたくて・・・手に取りました。
あなどるなかれ児童書です。
児童書の中でも素晴らしい作品がたくさんあります。
これは、何も考えずに楽しめる本です。
お江戸のものがたり。
内容(「BOOK」データベースより)
花のお江戸は本所・亀沢町のとある長屋に、大仏の千次という岡っ引きがすんでいました。
この千次親分、捕りものの腕はさっぱりで、これまで、手がららしい手がらをたてたことがありません。
そのぶん、むすこの百太郎がまァよくできた子で、おやじ顔まけ。
寺子屋の師匠秋月先生をはじめ、友だちのお千賀ちゃんや寅吉と協力して、悪人を向こうにまわしての大捕りものを演じます。
今の子どもたちは、時代劇も見ないでしょうから、このお江戸のものがたりも理解し難いのかなぁ!!と感じて読んでいます。
最近の小学生は『かいけつゾロリ』ばかり読んでいるといわれ続けて久しいです。
ロングセラー&ベストセラーです。
『ゾロリ』よりも面白い本がいっぱいあるのに、未だに『ゾロリ』人気は衰えません。
恐るべし『ゾロリ』。
そう呼んでみたくなる「お菊さん」です。
着物の文様にもありそうな・・・。
ご近所さんが「婆さまにあげて」と持ってきてくれました。
花びらはドライフラワーのような雰囲気です。
黄色彼岸花は、鐘馗水仙(ショウキズイセン)と呼ばれているようです。
すっかり彼岸花と白い彼岸花が終わった駅のホームの斜面に一輪だけ咲いて、そろそろ終わりの頃を迎えています。
彼岸花と違うところは、しべが左右ではなく、一方向に伸びているところです。
彼岸花よりも花が大きく、皺加工を施した感じです。
鮮やかな黄色が一輪でも目につくくらいなので、群生すると見事でしょうね。
な~ぜ?
全くその気がなかったのに・・・なんだか とても 気になって一目惚れしてしまいました。
カーネリアン色と「生命の木」の文様に魅せられて、ギャッべ、衝撃の衝動買いです。
「生命の木」天空に向かって大きく茂る木の先には神様の座、
幹の根元のほうが今暮らしている世界らしいです。
☆ギャッベとは、ペルシャ絨毯の原点ともいわれる絨毯です。
羊の原毛を手で紡ぎ、植物や果実などで草木染めの糸を作り、
縦糸に横糸を一本一本結んでいって作られます。☆
昨日、ご近所さんからコスモスの切り花をいただきました。
婆さまが、玄関に活けると、明るい玄関になりました。
陽射しが溢れて、秋桜日和です。
『水のかたち 上』 宮本輝・著 集英社
内容(「BOOK」データベースより)
東京の下町で暮らす平凡な主婦、能勢志乃子。
50歳の誕生日に、近所の古い喫茶店で、年代ものの文机と茶碗と手文庫を貰い受ける。
後日、その茶碗の驚くべき価値が判明して、志乃子は骨董の世界に足を踏み入れていく。
予期せぬ出会いと友情が引き寄せる、新たな人生の喜び―生の希望に満ちた、傑作長編小説。
主婦志乃子は、中一の時に三好のおじさまから聞いた言葉を座右の銘にする。
『心は巧みなる画師の如し』心に描いたとおりになっていくってことなのよ。
心には、そんな凄い力がある・・・。
だから不幸なことを思い描いちゃいけない。
悲しいことを思い描いちゃいけない。
不吉なことを思い描いちゃいけない。
楽しいこと、幸福なことを、つねに心に思い描いてると、いつかそれが現実になる。
お伽噺みたいだけど、これは不思議な真実だ・・・。
忘れていた座右の銘を最近になって思い出した志乃子。
これって、宝石のオパールみたいだと感じました。
オパールを身に付けている時は、良いことだけを考えなければいけないって聞いたことがあります。
もうひとつ、心に響いたのは「鉄の塊を真っ赤に熱して、それを大きな金槌で叩いて叩いて鍛えて、鋼が出来あがっていくっていう喩えを引いて、人間もまったく同じなんだって・・・
鉄を叩いて鍛えると、いろんな不純物が表に出て来るんですって。それがある間は、鉄は鋼にはならない。そんな鉄で刀を造っても、ナマクラだ。鋼となった鉄でないと名刀にはならないって。
経済苦、病苦、人間関係における苦労、それが出てきたとき、人も鋼になるチャンスが訪れたんだ」というところ。
只の鉄と鍛えた鋼には、これほどの違いがあるのですね。
ちょっと平凡な主婦に、棚から牡丹餅は、あまりにあり得ない気もしますが・・・そこは、フィクションということで。
下巻が届いたので、続きを読んでいるところです。
宮本輝さんの本は、必ず初版本を買う。
もう長い間続いています。
初めて出合った作品はテレビドラマの『青が散る』
その原作本を探してからの長いお付き合いです。
途中、何が言いたいのかよく分からない作品が続きましたが、最近の作品は穏やかなものが続きます。
水のかたち・・・形がないけれど、目には見える形。
言い得て妙な題名だと感じています。
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