強風が吹けば、セーリングが重要なレースになると思っていた。 帆に集中すればいいと思っていた。 しかし、初めて上位グループに食い込んで分かったことがある。 上位グループはどんなに風が吹いていても、手を抜かないと言うことだ。 今やニヌハ2のGPSが示す速度は、僕が作成したどの計画数値よりも速いものだった。 置かれた立場が選手を1つにまとめている。 全員がスーパーアスリートに変身した瞬間だった。 もう1つの誤算はこの大きな波だ。 船体が予想以上に波をかぶる。 アウトリガーが波に飲み込まれると、それがブレーキになり、船首方向が一気に変わってしまう。 その力は、舵を入れて修正できる範囲ではない。 波を予測しながら、舵を入れるタイミングが難しい。 限界まで速度を上げるため帆綱を引き、コントロールの限界、転覆までの限界、帆柱強度の限界で帆綱を緩める。 その中での排水作業。 僕にもまたタフな仕事がまわってきた。
投稿日 2007-06-26 08:04
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2007-06-26 21:51
ワオ!と言っているユーザー