漫才みたいな報道
5月
16日
デトロイトにケンカを売りながら、万博を散歩するおじさん。
『DETROIT KILLCITY 1968』という言葉には、アメリカの激動の時代を象徴するいくつものイメージが重なり合っている。
1968年前後のデトロイトは、自動車産業の黄金時代と深刻な社会的衝突が同時に交差する、まさに「繁栄と混乱の渦中」にあった。フォード、GM、クライスラーの「ビッグスリー」を抱える『モーターシティ』は、高出力エンジンを積んだマッスルカーの量産に沸き返り、シボレー・カマロやフォード・マスタングなど、世界的にも伝説となる名車を次々と生み出した。
だがその一方で、1967年に起きたデトロイト暴動は、警察の摘発をきっかけに街を激しく揺さぶり、人種問題や経済格差といった根深い矛盾が暴力的に噴出する舞台となった。その影響は翌1968年にも尾を引き、「Kill City」という言葉は、その衝突によって傷ついた街の姿を痛烈に象徴するようになった。
そんなデトロイトの混沌とした空気を、音楽という形で表現したのが地元出身のパンク・ロックのカリスマ、イギー・ポップである。彼は、暴力や産業の衰退で荒廃した街の姿を、アルバム『Kill City』に描き、デトロイトという都市が抱えるダークで強烈なエネルギーを音楽に封じ込めた。
つまり『DETROIT KILLCITY 1968』は、自動車産業が頂点を極める中で生まれた、産業都市としての栄光とその裏側の深刻な社会問題、そしてそれらを激しく表現するパンク・カルチャーの象徴として、多層的な意味合いを持つ表現であると言える。
さて本題は、こっけいなアンチどもの万博記事だ。
【大阪万博“濃霧”ミストで「迷子多発」の懸念続出…本誌記者が見た“神隠し”現場】
というタイトルだ。
「迷子多発」を印象付けながらも、「懸念続出」で終わっっている。
読み進めると取材により迷子の事例は見つからなかったらしく、「懸念続出」の根拠は、
《万博で1番迷子が発生する場所 ミストらしい はしゃいでどこかへ行ってしまうの分かるよね》などのXの書き込みだという。
明らかな印象操作記事だ。
ACジャパンのCMに「知らない人がつぶやいてるんだよ!」という刑事(「決めつけ刑事(デカ)」)が登場するが、まさにそれだ。
こんな記事を書いていて、恥ずかしくないのだろうか?
『DETROIT KILLCITY 1968』という言葉には、アメリカの激動の時代を象徴するいくつものイメージが重なり合っている。
1968年前後のデトロイトは、自動車産業の黄金時代と深刻な社会的衝突が同時に交差する、まさに「繁栄と混乱の渦中」にあった。フォード、GM、クライスラーの「ビッグスリー」を抱える『モーターシティ』は、高出力エンジンを積んだマッスルカーの量産に沸き返り、シボレー・カマロやフォード・マスタングなど、世界的にも伝説となる名車を次々と生み出した。
だがその一方で、1967年に起きたデトロイト暴動は、警察の摘発をきっかけに街を激しく揺さぶり、人種問題や経済格差といった根深い矛盾が暴力的に噴出する舞台となった。その影響は翌1968年にも尾を引き、「Kill City」という言葉は、その衝突によって傷ついた街の姿を痛烈に象徴するようになった。
そんなデトロイトの混沌とした空気を、音楽という形で表現したのが地元出身のパンク・ロックのカリスマ、イギー・ポップである。彼は、暴力や産業の衰退で荒廃した街の姿を、アルバム『Kill City』に描き、デトロイトという都市が抱えるダークで強烈なエネルギーを音楽に封じ込めた。
つまり『DETROIT KILLCITY 1968』は、自動車産業が頂点を極める中で生まれた、産業都市としての栄光とその裏側の深刻な社会問題、そしてそれらを激しく表現するパンク・カルチャーの象徴として、多層的な意味合いを持つ表現であると言える。
さて本題は、こっけいなアンチどもの万博記事だ。
【大阪万博“濃霧”ミストで「迷子多発」の懸念続出…本誌記者が見た“神隠し”現場】
というタイトルだ。
「迷子多発」を印象付けながらも、「懸念続出」で終わっっている。
読み進めると取材により迷子の事例は見つからなかったらしく、「懸念続出」の根拠は、
《万博で1番迷子が発生する場所 ミストらしい はしゃいでどこかへ行ってしまうの分かるよね》などのXの書き込みだという。
明らかな印象操作記事だ。
ACジャパンのCMに「知らない人がつぶやいてるんだよ!」という刑事(「決めつけ刑事(デカ)」)が登場するが、まさにそれだ。
こんな記事を書いていて、恥ずかしくないのだろうか?