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633.卵には「寛容な環境」が必要

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633.卵には「寛容な環境」が...
卵は免疫学的に半分異物です。

ヒトは子宮内で卵を育てますから、
卵を攻撃しないように

「子宮内が寛容な環境」
になっています。

子宮内の免疫環境は、
ホルモンの助けを借りて、
卵を育てる物質も多量に放出しています。

たとえば、CSFファミリーと呼ばれる
G-CSF, GM-CSF, M-CSFです。

当院ホームページの
「ご相談と情報」のなかの
「よくあるご相談」の(Q12)と、
「不育症と着床障害の
ポイント解説」の(33)
を見てください。

最近注目されている
Th1/Th2細胞比という検査と、
タクロリムス治療について
書いてあります。


Th1/Th2細胞比は、
細菌、ウイルス感染後の
炎症状態で高くなり、
花粉等への
アレルギー状態で低くなり、
そのときの身体の状態によって
よく変動しています。


タクロリムスは
ステロイドより強力な
免疫抑制薬ですから、

副作用も強力です。

さらに、
たとえば、
CSF(細胞の増殖,分化に働く物質)
ファミリーと呼ばれる
妊娠維持に必要な物質まで
抑制してしまい、

かえって
子宮内環境を悪化させてしまう
例も少なからず、あるのです。


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