58. 不育から不妊にもなってしまった
10月
6日
流産を繰り返すという辛い経験をされた後、
なかなか自然に妊娠できなくなってしまったという例は、
稀ではありません。
その原因は、大きく二つに分けられます。
一つ目は、ご本人が流産を繰り返したことにより、
ホルモンバランスを壊してしまい、
排卵障害を発生してしまった例です。
この場合は、基礎体温表を記録すれば、
その状態がよくわかります。
二つ目が、多くの不育症患者さんに発生しています。
それは、基礎体温表からみればほとんど問題ないのに、
なかなか妊娠できないケースです。
一日も早く妊娠したい。追いつきたい。
傷ついた自分から、早く開放されたい。
と、いろいろな焦り、ストレスがその主な原因です。
今までの妊娠では、基礎体温を記録していなかったのに、
少しでも早く妊娠したい一心から、
毎日、几帳面に記録していませんでしたか。
市販の排卵検査薬を使い、こまめに排卵日を推定し、
子作りのタイミングに意識を集中していませんでしたか。
タイミング、タイミングと
気にしすぎていませんでしたか。
不妊の本を読んで、
頭でっかちになっていませんでしたか。
よく考えてみてください。
もともと、あなた方ご夫婦は、不育症ではあっても、
不妊症ではなかったのです。
精子もあり、排卵もあり、卵管閉鎖もないご夫婦です。
焦りは禁物です。
以前のように、
基礎体温は一時、記録せずに、
排卵検査薬も使わずに、
おりもの感、下腹痛等の
わずかな自覚症状と感をたよりに、
ご夫婦の「 体 調 」を最も重視して、
コウノトリを待ってみるのも、
ひとつの良い方法ですよ。
旦那さんの「 体調 」にも目を向けてください。
そして、自分の「 体調 」はいいですか。
お互いのいたわり、やさしさが、
こころの体温を
上げてくれますよ。
この方法のいいところは、
不妊治療というより、
「 ご夫婦のきずな 」
をより強くするところです。
多くの不育症のご夫婦の場合は、
「 タイミングより体調 」
が大切であると考えています。
ただ、年齢因子の場合は、たとえば40歳以上の場合は、
レベルの高い体外受精専門クリニックを
受診して治療していただくのも、
ひとつの選択肢と思います。
その場合、
体外受精・胚移植法は
不育症の治療にはなりませんので、
妊娠成立後は、
不育症専門クリニックでの
不育症原因に基づく流産予防治療が必要です。
投稿日 2009-10-06 23:08
ワオ!と言っているユーザー
投稿日 2009-10-13 16:34
ワオ!と言っているユーザー