144. 開業後3年間の青クリの治療実績
9月
26日
不育症専門クリニックを開業しました。
その後、
2008年8月に大阪のふじたクリニックの藤田先生、
2009年5月に横浜の杉ウイメンズクリニックの杉先生
が、不育症専門クリニックとして開業されています。
当院での最初の1年間の不育症初診者数は775人、
2年目が462人、
2010年5月より2011年4月までの
3年目が444人でした。
2008年5月より2011年4月までの
3年間に妊娠され、治療した人が798人で、
妊娠維持に成功した人は660人、成功率は83%でした。
全体をみると、
(ホームページの治療実績を参照してください。)
過去の流産回数が5回までならば、
成功率は約80%前後でしたが、
6回以上となると、50%弱という成績でした。
私の30年以上の治療経験の中でも、
2010年11月に、
過去16回流産されていた患者さんが、
17回目の当院治療によって、
元気な赤ちゃんを出産されたことは
非常に印象的でした。
当院のもうひとつの治療対象である
着床障害については、
過去に5回以上の体外受精・胚移植が
妊娠しないか化学的流産に終わった人と定義しており、
最初の1年間の着床障害初診者数は20人でしたが、
2年目が44人であり、
2010年5月より2011年4月までの
3年目が94人でした。
94人の平均年齢は38歳でした。
着床障害の患者さんは、年々、増加しており、
多くの患者さんから
当院の治療が認知されてきています。
この3年間の着床障害初診者数の合計が158人で、
妊娠継続成功数は52人、成功率は33%でした。
全体をみると、
過去の移植回数が8回までならば、
成功率は約35%前後でしたが、
9回以上となると、約25%という成績でした。
その中でも、
2011年4月に、
過去20回の胚移植に不成功であった患者さんが、
21回目の当院治療によって、
元気な赤ちゃんを出産されたことは
当院の誇りです。
ただ、一年毎に治療実績を把握するため、
私自身が毎年、
カルテをすべて再チェックしていますが、
当院の非力、
背負った運命、
年齢的な壁により、
やむなく違う道を選択されていった人たちを、
私は決して忘れません。
よくがんばった
がんばりすぎるぐらいがんばった
のですから、
これからの人生に
もっと違った宝物を見つけてほしい
と願っています。